スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
にほんブログ村 自転車ブログへ
にほんブログ村

BRM919宮城1000 ①START:寒河江~PC1:松島

スタートからしばらくは寒河江~天童の街中を行く。がんちょさん、サバキャンさんらが同じ集団にいる。

はじめはゆっくり行くつもりだったが、集団が大きくなってしまったので単独先行開始。追い風基調なこともあったが、心拍を上げずに35km/h以上を出せている。PBPの後、派手に休んだだけあって疲労は抜けているようだ。


天童駅前を抜け、東へ進路を変えると俄かに登りが始まる。関山峠を登り、仙台へと降りる関山街道である。ここで、PBPベスト&ろんぐらいだぁすベストを着た2人組に抜かれる。この時は誰か解らなかったが、PBPで知り合ったNAO(@i7015)さん、kotonoha(@Nd2CuO4)さんのトレインだったようだ。次いで、またまたPBP組のちばさんに抜かれる。やはりPBPから一ヶ月で1000kmに参加するような人は猛者ばかりだ。


徐々に斜度が上がり、周りも峠らしい風景になってきた。ここで追いついてきたのは、スタート前に話したKimKenさん。特に打合せをしたわけではないが、同じようなペースだったので、二人で関山峠を登っていく。関山峠の標高は約500m。実はPBPの最高標高地点よりも高い。この時点では、今回のルートの最高地点はここだと思っていたが、さすがにそんなことはなかった。


9/19 22:20、関山峠に到達してダウンヒルに突入。下っている途中で、先行しているはずのちばさんに追いつく。下りは攻めない性分らしい。ここからは3人パックで仙台を目指す。

もうすぐ仙台の街へと入る地点で、道の真ん中に人が立っていて急ブレーキ! 足元には三角形の反射板。そして人の後ろには大破した車があった。どうやら、今しがた事故が起こったばかりのようだった。車は派手に壊れていたものの、人は無事のようだったので先に行こうとすると、道路にオイルが漏れている。これは危ない……一応、Twitterで事故について注意喚起の報告を入れる。

宮城県庁前あたりは信号に引っかかりまくったが、思ったよりも混雑は無い。時刻は23:00前後ということで、噂の「嵐」渋滞が起きていることを懸念していたが、杞憂に終わったようだ。

懐かしのR4を横切ると、いよいよ郊外に入っていく。塩釜の駅前を横切ると、右手に海の気配がし始めた。暗くて全く見えないが、潮の香りがする。日本三景、松島まではもうすぐだ。

(つづく)
にほんブログ村 自転車ブログへ
にほんブログ村

テーマ : 自転車(スポーツ用)
ジャンル : スポーツ

BRM919宮城1000 スタート前

CPMH7kDUYAAidmI.jpg

9/18に有休を取り、終電で山形入り。

本当は当日入りをしたかったのだが、シルバーウィーク初日の午前中の新幹線が開いているはずがない。仕方なく寒河江に宿を取り、前日入りをすることになったのだった。

CPMb69NUYAAOQ9b.jpg

取れたホテルは、ゆーチェリーと同じ敷地内にある「チェリーパークホテル」。寒河江の夜は若干肌寒かったが、源泉掛け流しの温泉効果でぐっすりと眠ることが出来た。

-----

CPO2ZhzUEAA5nue.jpg

翌朝、自転車を組み立てて寒河江の街を散策。寒河江公園という展望台に登ってみた。ここから見える街はどこの街だろうと思い、検索してみると「天童市」らしい。天童市と言えば、ご当地ラーメンである「鶏中華」があったはず。


CPPDWbsVEAEDfKd.jpg

15km走り、鶏中華の元祖である「水車生そば」へ。そばつゆに近いスッキリとした出汁に、加水率高めの麺、そのうえに鶏の煮物が乗ると言うスタイルであった。美味い。


CPPYcSYUEAAVULH.jpg

食後は「ゆーチェリー」で風呂に入り、予約しておいた個室へ。13時間~17時半という半端な時間ではあるが、3時間半は寝ることが出来た。

個室を出た後も、ゆーチェリーの待合室でグダグダ。すると、背の高い男性に声を掛けられた。

  「もしかしてbaruさんですか?」
 
フォロワーのKimKen(@KimKenAJ)さんだった。しばらく雑談をしていたが、彼は800km地点にホテルを取ったと言う。しかも、自転車乗りに優しいルートインとのことだった。

  「ここのルートイン、基本的に予約で一杯だけど、電話をしたら取れることもありますよ」
 
という情報を頂く。この段階では健康ランドに泊まるつもりだったので、軽く聞き流していたのだが……約2日後、この情報に救われることになる。

-----

9/19 20:30、スタート地点である駐車場に集合。明かりの類は全く無く、隣の人の顔も良く解らない。かろうじて認識できたのは、ちば(chiba_ken_1030)さん、がんちょ(@gan_tyo)さん、サバキャン(@centor)さん、そしてこのブルベに誘ってくれたYO-TAさんくらい。それなりに知り合いは居るはずだが、誰がいるのかさっぱり解らなかった。


CPQylXpUEAAw7HK.jpg

間もなくブリーフィング開始。

  「えー、仙台で嵐のコンサートが行われているため、混雑が予想されます!
   宿も取りにくくなっているので気をつけてください!」

   
辺りに笑いが起こる。まさかブリーフィングで嵐の名前が出るとは。ただ、この警告は実に正しかった。この時は認識していなかったが、嵐のコンサートはシルバーウィークを通して行われるもので(4日間開催の野外ライブ/動員数20万人)、東北全体の宿泊施設に影響が出るほどだったのである。

ブリーフィングが終了し、20:50あたりから車検開始。スタッフの皆さんが総出で車検をしてくれた。正規のスタート時刻よりも少し早く車検が完了。

暗闇の中、1000kmの旅路がスタートした。

(つづく)
にほんブログ村 自転車ブログへ
にほんブログ村

テーマ : 自転車(スポーツ用)
ジャンル : スポーツ

BRM919宮城1000 準備編

エントリー時には気付いていなかったが、このブルベは21時スタートだった。

夜スタートのロングライドというのは難易度が高い。人間、体内時計の働きで眠くなる時間は大体決まっているもの。私の場合は深夜0~1時と、明け方付近に眠くなる。大抵の夜スタートのブルベは、朝スタートのブルベよりも「眠くなる時間帯」を過ごす回数が増えてしまうのだ。

対処法はいくつかある。

 ・スタート直前まで寝ておく
 ・眠くなりそうな時間帯に通るエリアに、寝られる場所があるかを確認しておく

 
今回はスタート地点横に「ゆーチェリー」というスーパー銭湯がある。ここには有料で借りられる個室があるので、予約。スタート直前までここで寝る算段を立てた。

CPLPQcqU8AA89rT.jpg

また、今回のブルベはルート上に数多くの道の駅がある。道の駅は大抵仮眠できる場所があるので、名前と距離を纏めたリストを作成しておいた。これで眠くなっても大丈夫なはずだ。

-----

CPOpariUsAAf6QG.jpg

装備は基本的にPBPを装備を踏襲。ただ、フロントバッグを導入したのが大きく違う点である。今まで「フロントバッグ?空気抵抗デカそうだし、重いじゃん!」と思っていたのだが、PBPの最速選手が使っているのを見て試す気になったのだった。我ながらミーハーであるw


CPOoo4xUwAEYniu.jpg

今回はコンビニの無い区間が多いと聞いていたので、お菓子を大量に持って走る作戦。おのずとコンビニによる回数も減らせるはずだ。

-----

睡眠計画もPBPを踏襲。同じ夜スタートの1000km以上なので、計画の流用は可能だと考えた。

1泊目は、470km地点の「久慈健康ランド」。2泊目は、800km地点の「こまち健康ランド」、元気があれば840km地点の「にしめ健康ランド」まで。あとは細かい仮眠で最後まで持つ……はず。ちなみに、宿泊地点の距離はPBPにおける往路のLoudeac(448km)、復路のLoudeac(780km)と同じくらいの距離とした。

-----

久々に行ったのは「セルフドロップバッグ」。今回の宮城1000はドロップバッグサービスは無いので、自分で手配を行う必要がある。そういった時には、地方の本局に荷物を「局留め」で送るという技を使う。

調べてみると、670km地点の弘前郵便局には24時間開いている「ゆうゆう窓口」があった。着替えやサプリメントを入れたバッグをスタート前日に弘前郵便局に送付。これで、少なくとも670kmは走らなければならなくなった。

(つづく)
にほんブログ村 自転車ブログへ
にほんブログ村

テーマ : 自転車(スポーツ用)
ジャンル : スポーツ

BRM919宮城1000 プロローグ

2015年8月20日、PBPゴール当日の夜。パリ郊外のとあるホテルでパーティーが開かれていた。PBPの日本人懇親会である。

20時を回ってもまだ明るいテラス席で、こんなお誘いを受けた。

  「baruさん、ランドヌール宮城の1000kmブルベに出てみませんか?」
  
声の主は、YO-TA(@wonrderingdays)さん。ランドヌール宮城のスタッフを務められているお方だ。まだ若干席に空きがあるようで、声を掛けてくれたということらしい。宮城1000は2年前にも開催されたが、今回のコースもほぼ同じとの事。たしか、前回は台風が直撃して大変なことになったはずだ。

  「面白そうですね、でもちょっと考えさせてください。」

つい数時間前に1200kmを走り終わったばかりなのに、さすがにここで「1000km?走るよ!」と即答をする気力は起きなかった。地震被害のあった三陸海岸地域を走って東北を一周するというコースは興味深かったが、一旦は答えを持ち帰ることにしたのだった。

-----

日本に帰国後、Audax Japanのサイトを閲覧中、以下のページに目が留まった。

  Audax Japan: ランドヌール5000
  http://www.audax-japan.org/Randonneur5000.html
 
「ランドヌール5000」とは、認定走行距離が4年間で合計5000kmに達したランドヌールを称える賞のこと。ただ5000kmを走るだけではダメで、以下の要件を満たす必要がある。


  ・ACP認定BRM全シリーズを完走すること
   (200、300、400、600、1000km)
  ・PBPを1回完走すること
  ・Flecheを1回完走すること



これらを4年間の範囲で満たすことが出来れば、晴れて受賞となる。今回PBPを完走したことで、実は1000kmブルベを一回完走すれば「ランドヌール5000」の認定を受けられる所まで来ていたのだった。

1000kmブルベは楽ではない。しかし、あと1本のブルベを走るだけで受賞できるならば、やらない手は無い。

同日開催の、オダックス埼玉の1000kmブルベ「アタック八甲田」とも迷ったが、やはりここは直接お誘い頂いた宮城さんにお世話になるべきだろう。こうして、「宮城1000」にエントリーしたのだった。

(つづく)
にほんブログ村 自転車ブログへ
にほんブログ村

テーマ : 自転車(スポーツ用)
ジャンル : スポーツ

PBP 2015 エピローグ

飛行機が少し遅れた以外は、大したトラブルも無く帰国。自転車も無事だった。

ただ、体のほうはそこまで無事では済まず。

 ・足の付け根の出来物
 ・手足の痺れ

 
これらが帰国まで残った。特に足の痺れはしぶとい。一ヶ月経ってようやく良くなってきた所だが、この後にランドヌール宮城の1000kmブルベに挑戦するので再発は避けられないだろう。何か対策を考えないといけない。

PBPも、走り終われば目標から通過点に変わった。多少の燃え尽き感はあるが、まだまだ改善の余地はある。ロングライドは本当に奥が深い。


-----


冒頭で書いた「ブルベの最高峰とは何か?」という疑問について。実際に参加してみて、自分なりの答えは出た気がする。

コースの難易度で言えば最高峰ではない。日本よりも道中の施設は少ないが、少なくともPCに行けば寝食に不自由しないという点では楽なコースと言える。獲得標高は多いものの、激坂の類も無い。無理に登りで攻めすぎず、下りで稼ぐのがコツだろうか。ゴール後のベロドロームで、「PBPは一番楽な1200km」だと、稲垣さんが言っていた。確かにそうかもしれない。

では何が最高峰か。曖昧な答えになってしまうが、この大会の「雰囲気」こそが最高峰なのだと思う。


  スタート前の盛り上がり。
  何kmも続くテールライトの列。
  各PCでの参加者との交流。
  常に前後を走っている他の参加者。
  沿道の人々の応援。


 
どれも、「ブルベをやってきて良かった」と感じさせるには十分な魅力がある。参加のハードルは決して低くないにも関わらず、何度も参加する人が絶えないのも納得だ。

昼夜を問わず自転車で走るという行為は、奇異の目で見られることが多い。そんな人たちが、沿道を走る人たちに賞賛され、走ることだけに没頭出来る最高の場。それが4年に1度のPBPという舞台なのだ。


次回2019年のPBPに出られるかどうか、現段階では解らない。しかし、周りの環境が許すならば、是非次回も参加したい。その際には、84時間の部で朝スタートを選び、出来うる限り早くゴールすることを目指そうと思っている。


baru_1440513091000_04_69.jpg

4年後、またあの「最高の舞台」に立っていたいものだ。

(終わり)

【走行データ】
通算距離: 1242km(ミスコース4km含む)
走行時間: 85時間46分
平均時速: 21.6km/h
平均心拍: 116bpm
獲得標高: 12301m
にほんブログ村 自転車ブログへ
にほんブログ村

テーマ : 自転車(スポーツ用)
ジャンル : スポーツ

PBP 2015 ゴール後

DSC_0220.jpg

自転車を駐輪場に停め、スタッフの誘導に促されてベロドロームへと向かう。ゴール受付はベロドローム内で行うようだ。


DSC_0221.jpg

スタート受付と同じ場所から中に入ろうとすると鍵がかかっている。これと言った案内もなし。仕方なく逆側に回ると、入口が開いていたので中へ。


DSC_0222.jpg

ちょうどそこまで混んでない時間だったようで、大して並ばずにゴール受付へ。ブルベカードを渡し、センサーを返す。ブルベカードのチェックは無事全てが揃っており、認定を受けられることが決定。ようやくPBP完走が確定した。


DSC_0229.jpg

ゴールを祝して日本人で記念撮影。


DSC_0227.jpg

ゴール後に提供された食事。チキンパスタ。またこれか!と言う感じではあったけれど、腹が減っているので食べる。一緒に付いてきたパンケーキは美味しかった。やはりこの国は甘いものが美味い。


DSC_0230.jpg

喉が渇いたので飲み物を買いに行こうとするも、出ている店は少ない。他に食べ物が無いかとも思ったが、売っているのは飲み物だけだった。


ゴールゲートが無かったときから思っていたが、PBPはゴール後の扱いは結構ぞんざいらしい。それまでが至れり尽くせりだったので違和感があるけれど、むしろブルベはぞんざいなくらいが普通。こうやって屋根のある場所で受付をしてもらえるだけで感謝すべきなのかもしれない。


DSC_0224.jpg


日本人参加者で固まって食事をしていると、レインウェアに身を包んだお方がやってきた。AJ副会長の稲垣さんである。

  「雨降ってるんですか?」
  「もう本降りだよ!!」

  
我々がゴールした時にはギリギリ天気は持ちこたえていたのだが、ゴール受付をしている最中に降り始めたらしい。あとで聞いたところによると、DREUXから先はずっと雨だった人もいたそうだ。全く雨に降られずに済んだ我々は相当幸運だったと言える。

フランス版の雨雲レーダーを見ると、この辺り一体は既に雨雲の中のようだ。とは言っても40分もすれば雨雲は過ぎ去りそうではある。私は待つことを提案したが、稲垣さんの鶴の一声で帰ることになった。

ベロドロームの外に出ると、本降りの雨。急いで自転車に戻り、サドルバッグからレインウェアを取り出す。1200kmも走って使わなかったのに、ゴール後だけレインウェアを使うなんて変な感じだ。


DSC_0233.jpg

若干、ゴールが寂しかったので、「ゴールっぽい場所」で記念撮影。ようやくこれでひと段落。

ここからは日本人集団で、Guiancourtというホテルに向かう。Loudeacに送ったドロップバッグが、ここに戻ってきているからである。かなり解りにくい道を経て、ホテルでバッグを回収。雨はやや小降りになってきていた。

他の日本人とはここで別れ、ふぃりっぷさんと二人でTrappesのホテルに向かう。途中から再び雨が降ってきて、この5kmは物凄く長く感じた。

結局、びしょ濡れ状態でホテルに到着。既に部屋の準備は出来ており、シャワーを浴びて着替えてベッドへ。久々の布団に感動しつつ眠りに落ちた。


-----


KIMG2591.jpg

起床後はHideさんのレンタカーでPBP参加者の日本人懇親会へ。ゴール当日にやるというのは中々の強行軍ではあるけれど、翌日に帰ってしまう人もいるので仕方ないのかな。


KIMG2601.jpg

皆、この4日間の思い出を楽しそうに語り合っていた。そしてここで、ランドヌール宮城の方に「東北1000に出てみませんか?」と誘われるわけだが、それはまた別のお話。



KIMG2597.jpg

懐かしい再会も。右の方は、以前「青森→東京」をやった時に、偶然宇都宮近くで遭遇した方。実に2年ぶりの再会となる。



KIMG2596.jpg

最後は、前AJ会長の白木さんの挨拶で〆。お疲れ様でした。

ホテルに戻り、再度泥のように睡眠。これにて本当にPBP終了。長い長い4日間が終わった。

(エピローグに続く)
にほんブログ村 自転車ブログへ
にほんブログ村

テーマ : 自転車(スポーツ用)
ジャンル : スポーツ

PBP 2015 本編⑮Dreux ~ Saint-Quentin(1232km)

8/19 23:22、PC13:DREUX(1166km)到着。ようやく最後のPCだ。

ここは陸上競技場なのか、かなり立派なトラックが設けられていた。トラック脇の駐輪場に自転車を止め、施錠。歩いてColntrolの建物に向かうが、かなり遠かった。


DSC_0203.jpg

Controlでチェックを貰い、ここまでのチェックが全て揃っていることを確認する。抜け漏れはないらしい。これであとはゴールまで走るだけだ。

チェックを受けたところでふぃりっぷさんと合流。ふぃりっぷさんは30分ほど前には到着していたらしい。明朝の出発時間は5時半を計画しているとのことで、私もその案に乗ることにした。起床時間は4時半であることを確認し、一旦別れた。

DSC_0210.jpg

何はおいても仮眠……と思って仮眠所を探してしばし徘徊。その最中に、AJジャージの見覚えある人を発見。AR日本橋代表の坂東さんだ。彼は「日本人で一番多くPBPに出ている人」。2003年から出場しており、今回で4回目の出場というベテラン。今回はとにかく時間一杯を使って完走を目指すようで、朝まで寝ていくとのことだった。

スタッフのTシャツを着たご婦人を捕まえて、仮眠所の場所を聞こうとしたが、上手く英語の文章が浮かんでこない。苦し紛れに、

  「Sleep!」
  
と言ってみたが、通じない。えーと、フランス語では何て言えば……あ、そうだ。

  「Dormie!」
  
これは通じたようで、体育館らしき場所まで案内してもらうことが出来たマットが敷かれているだけの粗末な仮眠所。特に毛布なども無く、気温も高くない。そして何故かお金も掛からなかった。

GORE-TEXのジャケットを着込み、マットに横たわる。すぐに意識が落ちたが、1時間ほどで目が覚めてしまった。やはり気温が低く、何も掛けずに寝るのはかなり厳しい。Fougèresでレスキューシートを捨ててしまったことを今更ながら後悔した。

何か代わりになるものは無いか……と、枕用に持ってきたサドルバッグをまさぐると輪行袋が出てきた。これだ! 野宿でツーリングをしているような人の話を聞くと、輪行袋に包まって寝るのは常套手段らしい。ちょっと抵抗はあったが、背に腹は代えられない。

輪行袋を出して、中に入ってみる。少々丈は短いが、十分に温かい。一枚布があるだけで随分と違うものだ。

-----

8/20 4:30、起床。合計で5時間くらいは寝ることが出来た。あと残りは60km。3時間も走ればゴールできるはずだ。

仮眠所を出てレストランに行くと、ふぃりっぷさんと、もう一人の日本人の姿が。往路で出会ったETTジャージのkotonohaさんである。彼も朝ゴールを狙ってここで大休憩を取ったらしい。


foodpic6432262.jpg

出発前に腹ごしらえということで、食事。このPCはとにかくデザートが充実していた。その中には、道中で一度は食べたいと考えていた「パリブレスト」が。ここまで一度も食べていなかったので、もちろん注文。更に、Fougèresで食べ逃したラザニアも!朝からラザニアというのも如何なものかと思ったものの、ここを逃したら食べるチャンスはない。1秒迷って即注文した。

foodpic6432263.jpg

PBPから名付けられた「パリブレスト」。このPCで出されていたのは正統なもの。クリームはカスタードではなくアーモンドクリーム。ただシュークリームをリング状にしたものではない、本物のパリブレストを食べられて良かった。

食事を終えてしばし雑談をしていると、もう一人日本人が合流。日本のブルベ界のNo2、AJ副会長の稲垣さんだ。以前、群馬のブルベでお会いしたことがある。キャノンボーラーの将軍さんのロングライドの師匠でもあるお方だ。


示し合わせたわけではないが、ふぃりっぷさん、kotonohaさん、稲垣さん、私の4人でDREUXを出ることに。外に出ると一雨あったようで、地面が濡れている。自転車もサドルとヘルメットが濡れていた。

出発すると路面はウェット。街中は滑りやすそうな場所も多く、神経を使う。この時点で歯雨は降っておらず、少々霧が出ている程度である。あと60km、なんとか天気が持ってくれると良いが……。

最初はゆっくり走っていたが、またもふぃりっぷさんが耐え切れなくなってギヤを上げ始める。kotonohaさんと私は追随したが、気付くと稲垣さんは居なくなっていた。


間もなく、辺りは明るくなってきた。4度目の夜明けである。これまで3回の夜明けは朝焼けを拝むことが出来たが、4回目は雲に覆われたすっきりしないものだった。贅沢は言わない。ゴールまで雨が本降りにならなければそれで良い。

  ふ「なんかこの辺、見たこと無い?」
  ば「ああ、なんか千葉県の田舎っぽいよね。」
 
フランスで米が栽培されているのかはよく解らないが、田んぼの中を走る農道と言った感じの風景の中を走る。すると、一台のワゴン車が並走してきた。車のサイドドアが開いており、そこからマイクとカメラが伸びている。

  「Are you Japanese?」
  「Yes!」
  
PBPの公式の撮影クルーのようだ。PBPの参加費の中には「記念DVD」なるものの代金が含まれていた。恐らく、それに使われる映像を撮っているのだろう。会話がフランス語ではなく英語で助かった。

  「日本は左側通行ですが、フランスは右側通行ですよね。
   もう慣れました?」
  「慣れたことは慣れたけど、難しいですね!」

  
と、当たり障りのないことを答えた気がする。私の後は、前を走っていたふぃりっぷさんが同じことをインタビューされていた。DVDで映像が使われていると良いのだけど。


インタビューの車が行ってしまうと、再びふぃりっぷさんが鬼引き開始。別にもう急ぐ必要は無いのだけど、折角だから着いていく。

残り15km、見覚えのある道が見えてきた。10mはあろうかと言う街路樹が両脇に立つ道。スタート直後、最初の街が終わり、田園地帯の入口だった場所だ。ようやくここまで帰ってきたことに気分は昂ぶる。空は今にも雨が降り出しそうな雲に覆われたいたが、なんとか最後まで持ってくれそうである。

ここからは基本的に街中を走ることになる。路面は相変わらず濡れており、石畳やマンホールの蓋に注意しながら距離を重ねていく。

ここから先は大通り。もうすぐホテルのあるTrappesの街のはず。文字通りのパリ凱旋ランだ。きっと、ふぃりっぷさんの親御さんたちが待っていてくれてるはず……と思ったら、急にラウンドアバウトに立っていたスタッフの方に、公園の中に入るように誘導される。前回の参加者のブログを見ると、最後は大通りを凱旋ランだと聞いていたのだが……。

そのまま、自然公園の中のサイクリングロードを走っていく。間もなくベロドロームが見えてきた。このままゴールということらしい。最後は三人揃ってという事で、ふぃりっぷさん、kotonohaさんと歩調を揃える。


角を曲がり、競技場脇の駐車場に入った。さぁ、ゴールゲートはどこだ!?

  ピッ
 
センサー音がした。そこにあったのは、各PCにあるのと同じ、通過センサー。ここがすなわちゴールと言うことらしい。何人か通過センサーの周りに出迎えてくれる人はいた。しかし、派手なゴールゲートはなく、実にあっけないゴールだった。


DSC_0219.jpg

総走行距離は1242km、タイムは85時間46分。予定していた79時間よりは大分遅くなったが、初めての海外ライドで無事にゴール出来たことだけで嬉しい。まずは一旦、PBPが終わった。最高の体験をしたと思う。

(つづく)
にほんブログ村 自転車ブログへ
にほんブログ村

テーマ : 自転車(スポーツ用)
ジャンル : スポーツ

PBP 2015 本編⑭Mortagne-au-Perche ~ Dreux(1166km)

8/19 18:20、PC12:MORTAGNE-au-PERCHE(1088km地点)に到着。往路ではただの補給ポイントだったが、復路はチェックを受ける必要がある。


DSC_0201.jpg

チェックを受けるため、建物に入ろうとすると日本語の呼びかけが聞こえる。ふぃりっぷさんのご両親と、叔父さん、叔母さんだった。私は1100kmぶりの遭遇だったが、ふぃりっぷさんは何度か会っていたらしい。

  「これ、食べるかい?」
  
と、ふぃりっぷさんのお父さんから梅干を貰う。甘いもの続きのフランスで、こういった酸味と塩分は本当に嬉しい。日本食万歳。


IMG_20150819_183508.jpg

ここでもレストランでゆっくりと食事を取る。食べたのはオムレツとマッシュポテト。作り置きではなく、出来立て。チーズもたっぷり使われており、ボリュームも満点。少し待ったが、これは非常に美味しかった。

食後はお約束のごとく眠くなったので、10分ほど仮眠。ふぃりっぷさんとは次のDREUXのPCで合流することを確認し、先に行ってもらった。


そろそろ夕暮れということで、反射ベストを着込んで出発。

やはり足の裏が痛く、ペダリングが辛い。特にダンシングでは足裏に体重が掛かるため、一踏みごとに痛みが走る。ここからゴールまで約150km。このままのペダリングでは耐え切れないかもしれない。

苦肉の策で「引き足だけで走る」という方法を実践してみることにした。……意外と悪くない。先ほどまでは上り坂で良いように抜かれていたのに、抜き返せるようになった。これならば最後まで行けるかもしれない。ただし、サドルへの荷重がこれまでより掛かるので、坐骨部分が圧迫で痛む。そこは我慢するしかない。


いくつかの集団を抜き去り、良い感じに走る小集団に追いつく。この期に及んで35km/hで回す2人に接続し、しばらくは快速運転。ただ、とある路地で先頭がミスコースして集団は分解。その間に後ろから来たイタリア人の集団に抜き去られた。丁度良いので、イタリア人集団に接続する。

ラウンドアバウトに突入し、看板に従って3時方向へ。イタリア人集団の先頭を牽くのは、やたら元気なおばさんだった。自信満々に突き進んでいくが、GPSに表示されるルートから外れていた。2kmほど走った街で異変に気付いたのか、ようやく集団はストップ。ミスコースである。

街を歩いている人に「DREUXはどっち?」と、おばさんが質問。やはり違う方向に来ていたらしく、引き返すことになった。

来た道を戻り、ラウンドアバウトまで復帰。なぜ迷ったのかを確かめるため、ラウンドアバウト入口正面の看板を確認。設置されていたのは、確かに「→」の看板だった。しかし、我々がミスコースで入った路地の手前には「←」の看板が設置されていた。つまり、入口正面に設置されていた看板は「右折しろ」という意味ではなく、「ラウンドアバウトに沿って回れ」という意味だったというわけ。3時方向ではなく、12時方向に進むのが正しいコースであった。紛らわしい。


このラウンドアバウトを抜けると、まもなくDREUXの街に入る。着いたらすぐに仮眠所で寝よう。そう思い、痛む足に力を込めた。

(つづく)
にほんブログ村 自転車ブログへ
にほんブログ村

テーマ : 自転車(スポーツ用)
ジャンル : スポーツ

PBP 2015 本編⑬Villaines-la-Juhel ~ Mortagne-au-Perche(1088km)

8/19 13:15、PC11:VILLAINES-la-JUHEL(1008km地点)に到着。


IMG_20150819_131143.jpg

PCの入口まで来て驚いた。何やら、音楽は流れているし、MCのアナウンスも聞こえてくる。ゲートを抜けると、左右には柵があり、人の壁が出来ている。

これはアレだ。ツールドフランスのゴール地点。惜しみない拍手と「Bravo」という声に、感激する反面、少々照れた。スター選手でもない、一介の自転車乗りがここまで賞賛される舞台はそうそう無いだろう。


気分は既にゴール後だが、実はまだ200km以上残っている。コントロールでチェックを済ませ、次のPCまでのエネルギー補給のためにレストランに行くことにした。

往路では気付かなかったが、レストランは道を挟んだ場所にあった。往路で食事を取った場所はバーだったことに今更気付く。道理でパンと飲み物しかなかったはずだ。


DSC_0169.jpg

このPCではPBPに伴って、同時に色々なイベントが行われているようだった。PBP参加者とは関係のない人もレストランで食事を取ることが出来るようになっているらしく、列は建物の外まで伸びている。

  (一体何分待つんだろう……)
  
とは思ったが、そういえば明日朝のゴールに目標を変更したのだった。今更時間を気にすることもない。そう思って列に並んだところ、

  「あなたはこっちよ!」
  
と、スタッフらしき女性に誘導され、なんと列の一番前に通された。PBP参加者優先ということらしい。順番を守らないのは好きではないのだが、ここは好意に甘えることにした。若干、最前にいた方は納得行ってないようだったけれど……。


DSC_0170.jpg

納得の行ってない方に急かされたので、またもボロネーゼパスタ。今回も、やたら肉を大量に盛り付けてくれた。一般の方とは明らかに盛りが異なる。こんな所でもPBP参加者優先らしい。

席を探してキョロキョロしていると、老婦人に肩を叩かれた。彼女の指差す先を見ると、見慣れた顔の人物が。


DSC_0171.jpg

ふぃりっぷさんだ! 彼が私に向かって手を振っているのを見て、親切にも老婦人は声を掛けてくれたのだった。

てっきり、既にふぃりっぷさんは先に出発しているものと思っていた。Twitterを見て私が近くにいることを知り、待っていたとのこと。実に850km振りの再会であった。

ここで、今後の走行プランを話し合う。ふぃりっぷさんも痛めた膝の調子が良くないらしく、今日中のゴールは諦めることになった。最終PCであるDREUXで明け方まで眠り、明日の朝9時前後にゴールするプランで、残り200kmを走る。

  ふ「それに、朝ゴールの方が絶対盛り上がるよね」
  
確かにその通り。このまま走れば深夜1時~2時くらいのゴールになるはず。そんな時間にゴールしても、迎えてくれる人は少ないだろう。ならば、多くの観客がいると推測される朝方にゴールしたほうが良い。途中のPCであるこの街でこれだけ盛り上がっているのだ。きっと、ゴールは盛大な歓迎が待っているに違いない……と、この時は思っていた。


ゆっくりと食事をし、出発準備。皮膚保護クリームを塗りなおしたかったので、トイレに行く。コントロール側のトイレは仮設トイレだったが、レストラン側のトイレは綺麗な洋式トイレだった。空いていたし、次回はこっちを使おう。


DSC_0178.jpg

ふぃりっぷさんとパックで出発。最初こそゆっくり走っていたものの、ふぃりっぷさんのペースは徐々に上がっていく。膝痛いんじゃなかったの?


開放的な田園風景の中を走る。往路は闇の中で気付かなかったが、かなり良い風景だ。

  ば「あ、ちょっとストップ!!」
  
前のふぃりっぷさんに声を掛けて路肩に止まる。


DSC_0192.jpg

気付けば、左右に大規模なひまわり畑が広がっていた。日本でも色々なひまわり畑を回ったが、桁の違う規模である。1000万本は下らないと思う。

フランスにおける、ひまわりの最盛期は7月の中旬から下旬。つまり、ツールドフランスのシーズンにピークを迎える。既に8月ともなると、ほとんどのひまわりは枯れかけている。しかし、これだけの規模のひまわり畑というだけで、圧倒されるには十分であった。きっとピークの時期にここを走ったら、更に壮観だろう。


DSC_0193.jpg

50kmほど走った街で商店を見かけたので小休止。ここで買った「MAGNUM」というアイスが大当たり。確か1.5ユーロほどだったが、実に濃厚で美味い。PALMを更に濃くした感じ。日本で言うとハーゲンダッツのポジションだろうか。


DSC_0195.jpg

ひたすら田園風景の中を走る。次のPCはもうすぐだ。

(つづく)
にほんブログ村 自転車ブログへ
にほんブログ村

テーマ : 自転車(スポーツ用)
ジャンル : スポーツ

PBP 2015 本編⑫Fougères ~ Villaines-la-Juhel(1008km)

8/19 5:37、PC10:FOUGERES(919km)到着。チェックを済ませてTwitterを見たが、タッチの差でふぃりっぷさんは出発してしまったようだ。


IMG_20150819_062135.jpg

折角追いついたと思ったのに……脱力したところで、床にマットが敷いてあるのを発見。仮眠所が一杯になってしまったので、ここで寝ろという温情らしい。若干の眠気もあるし、都合よく寝られるマットもある。これは寝るしかない!ということで夜が明けるまで寝ていくことにした。

提供されるのはマットのみでブランケットなどは無い。これはそのまま寝ると寒くて目が覚めるパターン。こんなこともあろうかと用意していたエマージェンシーシートを取り出す。実は使うのは生まれて初めて。予想外に薄いが、こんなもので寒さを凌げるのだろうか……と思ったが、これが意外と温かい。そのまま眠りに落ちた。

-----

一時間半後、目覚めて外に出ると夜が明けていた。予定の上では最終日の始まり。もう使うことも無いだろうと思い、エマージェンシーシートを処分した。



ここFOUGERESでは、やらなければいけないことがあった。「ラザニアを食べること」である。往路で食べ逃したラザニアを食べることをモチベーションにここまで走ってきたのだ。

レストランに入り、列に並ぶ。カフェテリアコーナーの先にあるメインディッシュのコーナーでラザニアを頼もうとすると……売り切れていた。なんてことだ。

DSC_0148.jpg

結局、前のPCと同じくボロネーゼを頼んだ。肉を山盛りにしてくれたのは有難いが、完全にラザニア腹だった身には辛い。そしてここのヨーグルトは相変わらず美味しかった。



さて、残り300km。大きなトラブルが無ければ15~6時間もあればゴールしてしまうはずだ。到着時刻は23時から0時と言ったところだろうか。77時間でゴールなら上出来だ……と思っていたが、ここであることに気付く。

  (今夜の宿、取ってたっけ……?)
  
今回の宿泊に関しては全てふぃりっぷさん任せ。果たしてゴールしたところで寝る場所があるのか解らない。ゴール地点に仮眠所があるかもしれないが、確証は持てない。最悪、ゴールしたのにベロドロームの硬い床の上で寝る羽目になる可能性がある。

ふぃりっぷさんに確認のリプライを飛ばすと、やはり今夜の宿は抑えていないらしい。スタート前に泊まっていたホテルなら空きはあるかも知れないが、シングルルームだと10000円を超える可能性がある。ならば仮眠所で寝てからゴールしたほうが安い、という話だった。

言われて見れば確かにその通り。ホテルで寝れば1万円、仮眠所で寝れば500円。別に目標タイムを達成したところで何か表彰されるわけでもない。ならば、時間を十分に使ってPBPを満喫したほうが良いだろう。お金も掛からないし。

少し悩んだが、ふぃりっぷさんの案に乗ることにした。

-----

急ぐ必要もなくなったので、グルメポタリングモードに突入。道中の店や、私設エイドには積極的に立ち寄っていく。


DSC_0152.jpg

こちらの方々はご家族で私設エイドを出してくれていた。カメラを構えると、揃ってポーズを取ってくれる。良い家族だ。そして父親らしき方とこんなことを話した。

  「日本から来たのかい?
   神戸?東京?」

   
東京より先に神戸が来るとは意外だった。多分、知人が住んでいるとか、神戸に縁がある方なのだろう。とりあえず「東京から」と答えておいた(本当は神奈川だけど)。


IMG_20150819_104641.jpg

次に寄ったレストラン。店先でアイスクリームを食べている人が居たので、羨ましくなって停車。


DSC_0154.jpg

チーズケーキ&ピスタチオ。値段は3ユーロくらいだった気がする。とても濃厚で美味しい。やはりフランスの乳製品に間違いは無い。

更に食後にトイレを貸してもらえないかを聞いてみると、タオルを貸してくれた。恰幅の良い女将さんが、「顔を洗ってこれで拭きな!」というジェスチャーを取る。なんと有難いのか。トイレも、BRESTのホテルと負けないくらいに清潔。アイスクリームだけではなく、普通に食事をしていけば良かったと後悔。次にPBPに出ることがあれば、また寄ろう。


DSC_0161.jpg

しばらく進むと、990km地点で大きな私設エイドに遭遇。というより、ここは露店と言ったほうが正しいかもしれない。メニューが置いてあって、いろいろな食べ物が売っている。さらには仮眠所まで設けられている。オフィシャルのバイクの人たちも、ここで休んでいた。


DSC_0158.jpg

定番のサンドイッチと、コーラを購入してしばし休憩。具は焼きたてのソーセージ。美味しかったけれども、食べ切れなかったので半分は背中に刺して走ることに。


DSC_0163.jpg

このエイドでは、LAPIERRE乗りの人としばし話し込む。フランス人だが英語の話せるお方。アジア人が何故か同じLAPIERREに乗っていたので興味を持ったらしい。LAPIERREは、日本で言うとANCHORのようなメーカーらしく、国内で乗っている人は多くても国外で乗っている人を見るのは珍しいようだ。確かに、フランス人がANCHORに乗っていたら思わず話しかけてしまうと思う。

彼が乗っていたのはコンフォートモデルのPULSIUM。

  「32Cタイヤまで入るんだぜ!超快適だ!」
  
と、自らの愛車を評していた。国も言葉も違っても、同じ趣味同士の話は盛り上がるものである。


DSC_0164.jpg

私設エイドを出て間もなく、走行距離が1000kmを超えた。他のレポートで書いたことがあるが、1000kmというのは厄介な身体的トラブルが出始める距離。微細なポジションのズレや、振動等が積み重なり、容易には修復不可能な故障が顕在化するのだ。今回も、今まで遭遇したことの無いトラブルに見舞われた。

  足の裏が痛い。

拇指球付近が痛み、指先が痺れてきている。前のPCから違和感はあったが、ここに来て痛みが強くなってきた。


恐らく原因はシューズにある。今回使ったシューズは、SHIMANOのSH-XC70。MTBのクロスカントリー競技や、シクロクロス競技に使われるレース用シューズである。SHIMANOのラインナップするSPDシューズの中で、二番目に剛性の高いモデルとされている。

従来、私がロングライドで使っていたのは、SHIMANOのMTB用シューズの中でも一番低いクラスのもの。ソールの剛性は低く、歩きやすいというのが理由。TOT(1075km)も、本州一周(2140km)も、それで特に足裏のトラブルに見舞われることは無かった。

SH-XC70を買ったのは、2015年のFleche攻略のため。「クロスバイクで大阪→東京を24時間以内に走る」という無茶な目標を達成するには、少しでも効率的にパワーを路面に伝えることが求められる。そこで、剛性の高いレース用シューズを購入したのだった。

大阪→東京(523km)では特に問題は無かったし、600kmブルベでも問題は出なかったので、今回のPBPはSH-XC70で行くことにしたのだが……まさか1000kmでトラブルが出るとは。1000kmで初めて出るトラブルなんて、事前にテストしようがない。チャリモさんの「ロングライドは1000kmから」という言葉が脳裏に浮かんだ。結局、エクストリームライドのシミュレーションは、エクストリームライドでしか出来ないのである。


DSC_0165.jpg

これ以上悪化すると、完走すら危ういかもしれない。ダンシングで足裏に体重を掛けると痛むので、坂でもダンシングを封印。シッティングメインで、次のPC・Villaines-la-Juhelを目指したのだった。

(つづく)
にほんブログ村 自転車ブログへ
にほんブログ村

テーマ : 自転車(スポーツ用)
ジャンル : スポーツ

プロフィール

ばる

Author:ばる
群馬産のキャノンボーラー。
普段はラーメンかカレーを食べに行くグルメライドばっかりやってます。

このブログへの感想・要望等のコメントはこちらの記事にお願いします。

【長距離自転車TT記録】
大阪→東京:23時間02分
東京→大阪:23時間18分
東京⇔大阪:67時間38分
青森→東京:36時間05分

カテゴリ
おすすめ書籍

2005年に書かれた東京~大阪の自転車向けルートガイド。情報は古くなっているものの、今でも十分使えます。


拙著の「東京→大阪キャノンボール」レポート掲載。タイムテーブルや、戦略等を詳しく書いています。


シクロツーリストの田村編集長による長距離走行ガイド本。時短法やキャノンボール挑戦時のエピソードが掲載されています。

Twitter
最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
訪問者数
ランキング
リンク
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。