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東京→豊橋 ⑤潮見坂→豊橋

浜名湖を越えて白須賀に差し掛かると、山の上には大きな発電用の風車が見える。この日、風車は勢い良く回っていた。それとは対照的に、全くケイデンスの上がらない我がクランク。向かい風がキツすぎる。群馬生まれで向かい風への耐性は高いつもりだったが、静岡駅からえんえん90kmもの向かい風には正直参った。

そこに来て、潮見坂である。小さな坂ではあるのだが、疲れきった体には和田峠のように思えた。

坂を越えれば勿論下りが来るわけだが、全くスピードが乗ってこない。メーターに現れるのは25km/hという情けない数字。もうこの時にはリタイヤの言い訳探しを初めていた。
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そして折れかけた自分の気持ちに応えたのか、終わりは突然に訪れた。

豊橋に流れる二級河川・柳生川を渡る橋を登るとき、後輪から

 カキッ

という異音が聞こえた。何か異物でも踏んづけたのだろうか?まぁ気にせず先に進もうか・・・と思った2分後。

レバーを握ってもいないのに、急にブレーキが掛かる。何事!?と思って一旦路肩に止まってホイールを眺める。リムが振れてしまって、ブレーキと接触していた。しかしなぜ・・・と思ってよくよく見ていて重大な異常に気がつく。


364317_612082065_214large.jpg

愛用のキシリウムエリートのスポークが折れている。フリー側、ハブ近くのスポークがぽっきりと。丈夫なことで有名なキシエリがこんなことになるなんて思わなかった。

・・・しかしある意味では都合がいい。正直なところ、体は限界だ。リタイヤ出来る良い言い訳が出来たじゃないか。

自分の心はすっかり折れていた。


-----


  「ただいま豊橋なんですが…ホイールのスポークが折れました。
   振れてしまって動けそうになく…リタイヤとなりそうです。」


スレにリタイヤの報告を入れる。応援してくれた人には申し訳ない気持ちでいっぱいだ。この時点ではさっさと輪行して帰ろうと思っていた。しかし、スレは予想外の展開を見せる。


  「豊橋なら自転車屋もいっぱいあるし調べてみる」
  「場所を晒してちょっと待ってみては? 誰か手を貸してくれるかもよ? 」


ほどなくして、スレに自転車店の情報が次々と書き込まれる。・・・これがいわゆるヌクモリティという奴?

正直心は折れていたが、東京に戻るよりは大阪への距離のほうが短い。もし走れるならば次回のためにこのまま走り続けるのもアリなのではないか?24時間切りは無理でも、完走には一定の意味がある。


そこで、スレで教えてもらった店に電話をかけてみる。マビックのホイールを取り扱っているらしい。これならば直るかもしれない。

とぼとぼと歩き、店内に入る。「市川サイクル」というフレームビルダーの方の店。店の奥にいた店主の方に自転車を見せる。


  店主「あー、これは完全にダメですね。」
  baru「直りますか?」
  店主「直りますよ」
  baru「じゃあお願いします!」
  店主「では注文しますねー」
  
  
・・・え?聞けばマビックのスポークは常に在庫しているものではないらしい。旧型の自分のホイールに合うスポークは残念ながら無いらしい。



この時点で望みは完全に絶たれた。スレに完全リタイヤ宣言を入れて帰宅準備を始める。

幸い豊橋駅までは歩ける距離だった。ここなら新幹線が通っている。新横浜まで1時間半もあれば戻れてしまう。ここまで12時間も掛けて来たのにたった1時間半で帰るのか・・・。


ジャージはすっかり汗だく。シャツもびしょびしょ。このまま電車に乗るわけには行かない。最寄りのコンビニで代えのシャツとデオドラントスプレーを買った。ジャージは相変わらず汗だくだが、何もしないよりはマシだろう。


輪行準備を完了して、新幹線の切符を買う段階で気づく。まだ14時半。あんなに走ったのに真昼間なのか・・・気分はもう夕方だった。
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プロフィール

ばる

Author:ばる
群馬産のキャノンボーラー。
普段はラーメンかカレーを食べに行くグルメライドばっかりやってます。

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【長距離自転車TT記録】
大阪→東京:23時間02分
東京→大阪:23時間18分
東京⇔大阪:67時間38分
青森→東京:36時間05分

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2005年に書かれた東京~大阪の自転車向けルートガイド。情報は古くなっているものの、今でも十分使えます。


拙著の「東京→大阪キャノンボール」レポート掲載。タイムテーブルや、戦略等を詳しく書いています。


シクロツーリストの田村編集長による長距離走行ガイド本。時短法やキャノンボール挑戦時のエピソードが掲載されています。

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