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富士3PEAKS プロローグ

梅雨真っ只中の6月。金曜の仕事帰りに天気予報サイトを見ると、悪かったはずの週末の天気が好転していた。

この週末の日曜日はMt.Fujiヒルクライム。日本最大の参加者数を誇る大会である。ここ数年はほぼ毎年「降る降る詐欺」。これなら今年も好天のもと、大会が行われそうだ。雨のヒルクライム大会なんて登りは辛いし下りは恐いしでロクなものではないので、参加者的には万々歳だろう。

Twitterを見ると、チャリモさんらが大会前日の土曜日にスバルラインを登りに行くと言う。同行しようかと思ったが、どうやら富士吉田まで自走とのこと。土曜日の天気は午後から下り坂予報。折角ならば富士山の頂上からの風景を拝みたい。結局、一人で富士山まで輪行することを決めた。


……ふと、そこで昨年6月に雨で出場を諦めたイベントを思い出す。その名は「富士3PEAKS」。富士山の五合目に至る3つのヒルクライムコースを1日で制覇する、半ば荒行とも言えるイベントだ。




距離200km、獲得標高は何と5500m!AJ宇都宮の名物山岳ブルベ「ロマンチック片道」に匹敵する獲得標高だ。伊豆半島一周+箱根ヒルクライムと同じ距離で、更に1000m多く登ると言えば、凄さが解るかもしれない。

この「3PEAKS」は年に1回、某チームが自主イベントとして開催しており、昨年は私も縁あってエントリー。しかし当日は雨になってしまい、悔しいけれどDNSしたのであった。ちなみに、イベント自体は決行され、1人の完走者(3年連続)が出たらしい。坂馬鹿恐るべし。

あれから1年。梅雨の時期は暑くも寒くもない。しかも日が長い。雨が降らなければ、ある意味ヒルクライムには最適な時期なのだ。

これを逃したら次のチャンスはいつになるか解らない――気がつくと、終電で御殿場に向かっていた。
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富士3PEAKS スタート前

こういう時の決心は我ながら早いと思う。思い付いて数時間後には東海道線の車内である。金曜の終電ということもあり、輪行をするには申し訳ない混雑だったが、戸塚を過ぎると段々と車内も空いていった。

IMG_0204.jpg

当初は、富士吉田スタートの予定だったのだが、我が家のある川崎から富士吉田は遠い。対して、御殿場ならば東海道線⇒御殿場線で2時間掛からずに辿り着ける。帰りの手間も考えると、なるべく家から近いところからスタートした方が良いと考え、御殿場スタートを決めた。

本家の「富士3Peaks」は、富士吉田発、あざみ→スカイ→スバルの時計回り。ただ、今回は川崎の我が家から行きやすいということで、御殿場発、あざみ→スバル→スカイの反時計回りとした。とりあえず3本全部登っておけば要件は満たすだろう。距離は約200kmであるため、ブルベと同様の13時間半をタイムリミットとして走ることにした。

始発で行くことも考えたのだが、それでも御殿場駅到着は朝7:05。走り出すのは7:30といった所だろう。

6月は日が長いとは言え、19:30には暗くなるはず。今の自分の走力から考えると、想定タイムは約13時間。となると、7:30に出たらゴールは20:30。3本目、すなわちスカイラインの下りが真っ暗と言うことになってしまう。これは危険だ。どうせなら日のあるうちにスタートして日のあるうちに終わりたい。

IMG_0206.jpg

そこで宿泊。御殿場駅周辺はビジネスホテルの相場も安く、金曜日だと言うのに空き室も多かった。今回泊った部屋も3500円で広々としたツインルーム。1時には電気を消し、翌朝に備えた。


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6時にビジネスホテルをチェックアウト。スタート地点に向かう。

今回は御殿場のR138「仁杉」交差点をスタートとすることにした。別にこの交差点に特別な意味があるわけではない。ただ富士山一周ルート上にあり、ホテルから近かったと言うだけ。一周コースであるのだから、どこからスタートしても良いだろう。公式なブルベでは無いのだし。

IMG_0209.jpg

スタート地点近くのコンビニでガッツリと朝食を食べる。天気は快晴、富士山も素晴らしくクッキリと見えている。……これは最後まで天気が持つのではないだろうか?天気さえ良ければ、完走も現実味を帯びてくる。

「果たして自分に走りきれるだろうか?」という久々の感覚。ここ最近はロングライドの経験も増えて、大抵のコースでは余程のことがない限り、走りきれる自信が付いてきた。しかし、今回のコースは久々に完走が心配になるコースである。ただ、チャレンジは何事も「乗るか反るか」くらいの頃が挑戦して一番楽しいもの。

さぁ、200kmの山岳ロングライドの始まりだ。
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富士3PEAKS 1st Peak: あざみライン

IMG_0212.jpg
6:43、スタート地点である「仁杉」交差点を出発。北西に進路をとる。

7kmも走れば、1つ目のピークへ向かう「ふじあざみライン」の入口に辿り着く。あざみラインは「激坂」として有名だ。


 平均斜度: 10%、
 最大斜度: 22%



と、国内でも最上位クラスの厳しいコースである。過去に一度、あざみラインを走る「富士国際ヒルクライム」に出場したことがあるが、苦しかった記憶しかない。ここを後に残すと間違いなく登れないため、一本目にあざみラインを選んだのであった。

少しでも荷物を減らすため、ウインドブレイカーや輪行袋を入れてきたリュックを草むらに隠す。いつもであればオルトリーブのサドルバッグに入れてくるのだが、今回はあえてリュックを選択した。大きいサドルバッグを付けると、どうもヒルクライム時のバランスが崩れる気がする。今回は登りばかりということで、リュックの方が良いと判断した。

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相変わらず天気は良く、富士山の頂上が綺麗に見えている。始まって暫くは8%程度の登り。直登であるため、先が見えて辛い。

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徐々に斜度は上がり、通称「鳥の壁」付近では斜度が10%を超える。ここからはつづら折り区間。斜度は一旦緩くなり、レースであれば重いギヤで踏んでいく区間だ。今日は足を残すため、ギヤは軽いままでゆっくりとクランクを回す。

斜度が0%になる「馬返し」を越えると、あざみラインの本番である激坂区間の始まり。それまでは良かった舗装も一気に悪くなり、斜度も15%超が当たり前となる。

そして迎えた22%ゾーン。カーブではなく、直線部分で出現する22%なので逃げようがない。大会では蛇行者が大発生するポイントだが、蛇行はしないのがポリシー。インナーローに落としてダンシングで一気に突破!やはり27Tを入れてきたのは正解だった。……が、欲を言えばもう少し軽いギヤが欲しくなる、それほどの斜度である。22%を抜けると一旦斜度は緩むものの、相変わらず10%超の斜度が続く。カーブのイン側は20%近い斜度であり、とても内側を登ることは出来ない。早朝で車が居ないのを良いことに、センターラインギリギリまで膨らんで登った。

息を切らせながら登っていると、背後から変速音。いつの間にかキャノンデール乗りの方に追いつかれており、一気にパスされた。付いて行く気も起きないほどのスピード差があったため、背中を見送る。あの感じだと、6月中旬に開かれる富士国際ヒルクライムの練習だろうか。

頂上が近づくと、再び斜度のキツイ区間。ダンシングをメインに登って行くが、スピードは時速5kmを切っている。うちのGarminは時速5km以下で計測を止める設定にしているため、しばらく計測は停まったままだった。それにしても、この斜度、いつまで続くのだろう。あと何個くらいカーブがあったか……とうなだれながらカーブを曲がると、ようやく頂上の茶屋が見えた。


IMG_0213.jpg
麓から1時間19分で、1st Peak:標高2000mの須走口5合目に到着!何とか脚を付かずに登れたことにホっとする。タイムは大会で登った時より10分以上遅いが、脚の残り具合を考えればこんなもんだろう。むしろちょっと頑張りすぎたかもしれない。

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大会で登った際は、ゴール地点は濃霧に覆われていた。今回は頂上がクッキリと見える。つい1時間前まで、あれだけ遠くにあった頂上が目の前にあるのは不思議な気がした。

記念写真を撮っていると、「大変だったでしょう」と茶屋のおばちゃんが椎茸茶を出してくれた。美味い……かなり汗をかいたので、この塩分が嬉しい。ついでに名物の「こけももソフト」も食べたかったが、先を急ぐ身なので、さっさとダウンヒル開始。何も買わずに御免なさい。

あざみラインのヒルクライムと言えば、ダウンヒルも厄介なことで有名である。あまりにも斜度が急すぎるため、ブレーキの掛け過ぎでリムが剥離したり焼き切れたりしたという話もあるほどだ。事実、大会では馬返しで、リムを冷却するための休憩が入る。今回も自主的に何度か休憩を入れ、比較的ゆっくりと下りきった。

下りきって草むらからリュックを回収。回復のためにアミノバイタルを飲んでいると、法政大学ジャージの人達があざみラインを登り始めようとしていた。人数は7~8人。これまた富士国際ヒルクライムの練習だろうか。軽く挨拶をしてスタートを見送った。

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後で分かったことだが、彼らもサークルのイベントで3Peaksに挑戦中だったらしい。しかし、結局アタック合戦になり、体力を消耗。全員2本目のスバルラインでリタイヤとなったとのこと。やはりイベントにしてしまうと、他人に対向して頑張ってしまうもの。それによって実力以上の力が出ることも有るが、200kmの長丁場となれば厳しい。今回は一人で挑戦して正解だったかもしれない。



次の登りであるスバルラインの入口までは約25km。平坦かと思えば、そうでもない。あざみラインを降りたと思ったら、すぐに登りが始まる。Garminに寄ると、6kmの登り。こんな長い登りあったっけ?と思いつつ登り切った所で理解した。

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「籠坂峠」の標識。なるほど、ブルベでよく聞く名前はここだったのか。

籠坂峠を下りきると、山中湖。ここで一度目の休憩を入れる。次の登りに備えて、ガッツリとパンなどを補給。ポケットにも大量の補給食を確保した。

山中湖畔の道は道中唯一といっても良い平坦路。登りも下りも苦手な自分、唯一の快走区間を楽しんだ。
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富士3PEAKS 2nd Peak: スバルライン

写真 2013-06-30 _2 

10:22、スバルラインの料金所に到着。前述の通り、この日はスバルラインで開かれる「Mt.Fujiヒルクライム」の前日。翌日の大会に備えて、次々と登っていく人が見えた。200円の通行料を払い、坂に取り付く。今度世界遺産に登録されるはずだが(その後、登録)、そうなったらここの通行料も上がるのだろうか。

スバルラインは24kmで1200mの標高差。平均斜度は5%と、今回の3本の中では一番楽な道である。先ほどまであざみラインを走っていたためか、ペースを上げなければ全く辛くない。「あざみを走れば、他の峠は平地に感じる」とはよく言ったものだ。1kmあたり5分ペースで淡々と高度を稼ぐ。

中盤に差し掛かった所で、対向車線に信じがたいものを見る。一輪車……!?30インチはあろうかという車輪の一輪車が下りてきたのだ。数年前、和田峠で一輪車と擦れ違ったことがあるが、まさか同じ人か?「凄いですねぇ!」と声をかける。振り返って一輪車を見ると、ちゃんとブレーキは付いていた。しかし、どうやって料金所を通ったのだろう……?自転車と見なしてもらえたのだろうか。

20km地点で、初めて後ろから来た人に抜かされた。なんと女性。黄色いジャージを着ており、辛うじて「Champion」の文字が読み取れた。どこかの大会のチャンピオンだろうか?頑張れば付いていけそうだったが、無理は出来ないので早々に千切れる。ダンシングが軽やかで格好良かった。

ゴール2km手前の平坦区間に入るも、スピードは乗らない。大会時は時速40km巡航できる場所なのだが、時速30kmが精々。やはりあざみ+スバルの疲れは確実に脚を蝕んでいるということか。

平坦区間を越えれば、あと少し登って終わり!アウターのままダンシングで駆け上がる。


IMG_0221.jpg 
料金所から1時間48分、2nd Peak: スバルラインの5合目に到着!これまた大会のタイムより30分も遅いが、大体想定通りである。先ほどのチャンピオンジャージの女性も既にゴールしていた。ジャージには「ハルヒル」の文字。なるほど、榛名ヒルクライムのチャンピオンなら、あの速さも納得である。恐らく翌日の大会でも上位に入ったことだろう。

写真 2013-06-30_1 
五合目は若干ガスが出ているものの、展望台からは雲海や甲府側の山々が綺麗に見えた。眺望は3つのラインの中でここが一番だと思う。

富士山メロンパンを食べたい欲求にも駆られたが、売店は激混み。行列に並んでいたら体が冷えてしまう。気温は12度ほどと肌寒いため、ここでウインドブレイカーを羽織る。カロリーメイトを水で流し込み、記念写真を撮って早々に離脱。

スバルラインの下りは好きだ。ゆるいカーブしか無いので、ダウンヒルの苦手な自分でも怖くない。中盤で、登りでも見た一輪車の人を抜かす。なるほど、一輪車はシングルスピード。空転させることができないため、登るより降りるほうが大変なのだ。そして次に見たのはメイドさんジャージ。誰だろう……と思ったら、乗ってる自転車がMTB。もしかしてRalleyさん?声を掛けようと思ったが、気づいた時には既に遅し(後で本人に確かめたら、やはりRalleyさんであった)。

再び料金所まで戻ってきた所で、走行距離は100kmを超えた。経過時間は6時間。なんとか平均速度はグロスで時速15kmを上回っている。ともかく、これで3分の2は終わった。残るはあと1本!結構余裕そうだな……と、この時は思っていた。しかし、この後「百里を行く者は九十を半ばとす」という故事成語の意味を痛いほどに思い知ることになるのであった。



時刻は13:00。すぐ近くの富士北麓公園でMt.Fujiヒルクライム前日のイベントの真っ最中である。今年はイモトや森口博子がゲストに来たり、パレードもあるということなので見たいとも思ったが……やはり先を急ぐことを優先する。少しでも遅れれば、最後の下りが真っ暗なのだ。それだけは避けなければ。

次のスカイラインの登り口までは約40km。富士山の北から南西まで3分の1周する。この区間も勿論平坦ではなくアップダウンばかり。R139からK71に入り、再びの登り。ピークからは本栖湖が綺麗に見えた。Garminによれば、ここからはスカイラインの入口までほぼ下り。

写真 2013-06-30_3 
途中、富士山を真西から望む場所があったので写真を撮った。そういえば、今日はずっと富士山が左手に見えている。富士山一周をしているので当たり前といえば当たり前なのだが、見守られているようで気分は高揚した。そういえば、この富士山の角度、見たことがあるような……と思ったら、半年前に観戦したシクロクロスの全日本選手権であった。会場はここのすぐ近く。まさか半年後にこの場所を3PEAKSで走ることになるとは想像していなかった。

本栖湖からの下りはカーブも少なく、快適ではあったが……一体どこまで下り続けるのだろう。せっかく稼いだ高度がどんどん下がっていく。結局、スカイラインの登り口である篠坂交差点に着く頃には、標高を500m近くまで下げていた。これから登るスカイラインの5合目の標高は、他と同じくらいだろうから2000mくらいのはず。確か長さは27km。標高差を1500mとすれば、平均勾配は5%ちょっと。スバルラインと同じくらいなら、2時間15分もあれば登れるだろう……と思っていたのだが。

1時間半後、これがとんでもない計算違いであったことに気付くことになる。やはり事前調査は重要である。
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富士3PEAKS 3rd Peak: スカイライン

写真 2013-06-30_4

14:50、表富士登山競走のスタート地点である篠坂交差点をスタート。いきなり10%の斜度に面食らう。ただ、平均勾配は5%のはずだから、どこかで楽になるはず……そう思って登るが、一向に斜度は緩くならない。先ほどまで曇っていた空も、なぜかここに来て晴れだす。それまで15度前後であった気温は20度近くまで上がり、体から水分が際限なく奪われてゆく。

登り始めて8km地点で、ボトルの中身がほぼ底をついた。ヤバい……と思ったが、標識によると、あと2kmほどで西臼塚のパーキングがあるとのこと。確か、表富士登山競走の元々のスタート地点はそこだった(現在は篠坂交差点スタート)。それだけ大きい駐車場であれば、自動販売機か水飲み場くらいはあるだろう。残り少ないボトルの中身を飲み干し、2kmを登り切った。

西臼塚の駐車場に着いて絶望した。自動販売機も、水飲み場も無かったのだ。トイレ前に水道はあったが、「飲用水ではありません」の張り紙。

  「そんなこと言っても飲めるんでしょ?」

と思って少し口に含んですぐに吐き出した。これは無理。見た目は透明だが、かなりの臭み。よく見たら、雨樋からタンクにホースが繋がっている。雨水を濾過しただけのものか……道理で生臭いはずだ。これは飲み水には使えない。

どうする……下るか?ただ、ここで下ってしまったら日没までのゴールは望めないだろう。あと2kmほど進めば、旧料金所があるはずなので、その周辺には何かあるかもしれない。しかし、この駐車場と同様、何も無いこともありうる。


そんな時、東屋で休んでいる年配のハイカーご一行の姿が目に入る。テーブルの上には食べ物と飲み物。……葛藤すること1分。腹は決まった。

  「すみません……大変申し訳無いのですが、少し飲み物を分けて頂けないでしょうか?」

すると、快くスポーツドリンクを分けて頂いた。優しさが沁みる。ただ、若干「祖父母の家に遊びに来た孫」状態になってしまい、「これも食べて行きなさいよ」と、食べ物や飲み物を色々と頂いて、しばし談笑。そして、別れ際には「これでスタミナ付けなさい!」と鰻パイも頂く。ありがとう、おばちゃん。頑張るよ!!

西臼塚から2kmほど登ると、旧料金所に到着。予感は悪い方に当っており、自動販売機も店も何も無かった。正確には、全て潰れていた。どうやら、このスカイラインはスバルラインに比べると人気が無いらしい。

そしてここで、絶望的な勘違いに気付く。


  「新五合目(標高2400m)」
  

あまりに驚いて落車しかけた。精々2000m程度だと思っていた頂上は、更に400m上にあったのだ。まさか渋峠より標高が高いなんて。平均勾配は1500m/27km=5.5%ではなく、1900m/27km=7.0%だったのだ。

料金所の標高は1400m。……あと1000mも登るだって!?後で調べたところ、スカイラインの新5合目は一般の車で行ける日本最高所らしい(舗装路の最高所は乗鞍だが、あマイカー規制が掛かっている)。ロードバイクが走行可能な道路としては、乗鞍に次いで日本2番目の高さというわけだ。

さて困った。あと1000mも登るなんて思いもしなかった。残り距離は13kmなので、平均斜度7.7%。これはかなり厳しい部類に入る。先週の糸魚川で痛めた膝もそろそろ悲鳴を上げてきていた。飲み物も、さっきおばちゃんに貰った500mlのスポーツドリンクのみ。あと1000m持つのか……?ただ、ここまで来て3Peaksを諦めることなんて出来るはずもない。覚悟を決めて料金所のゲートをくぐった。



――辛い。ひたすらに辛い。時速10kmも出ない時間が続く。あざみ+スバルで3分の2が終わったというのは、大きな間違いであった。精々、3割くらい。残り7割の辛さが、スカイラインに凝縮していた。ラストの登りはそれだけの辛さがある。溜まりに溜まった疲労が、体に襲い掛かってくる。思い出すのは、宇都宮山岳ブルベの「ロマンチック片道」。あのコースも、ラストに草津温泉から渋峠まで1000mを登らせる。ブルベならば一緒に走る人がいるが、今回は単独での挑戦。それが辛さに拍車をかける。

スバルライン同様、この道も100mごとに頂上までの距離を示すキロポストが立っている。登っても登っても、距離が減る気がしない。余計なお世話とはこのことだ。

ボロボロになりながら、ようやく残り5kmに至る。もう脚はパンパン。右膝の痛みも酷い。休むダンシングを織り交ぜながら、インナーローでだましだまし登る。時折「あーー!」とか「ちくしょー!!」と叫び声が漏れる。ロングライダースvol.1のいしこうさんの心境が、この時になってよく分かった気がした。「なんでこんなに辛いんだ!」と思う自分と、「でも、好きで来たんでしょ?」と突っ込む自分。ロングライド中、幾度と無く繰り返されるセルフ漫才である。


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17:50、3rd Peak: スカイライン5合目に到着!!結局、登り口から3時間もかかってしまったが、何とか日没には間に合った。3Peaks登頂完了までに、スタートから11時間と7分が過ぎていた。


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標高2400mということで、風景には期待していたのだが……あいにくガスっていてそこまで遠くまでは見えず。ただ、晴れた日ならば駿河湾を一望出来る事だろう。そういう日にもう一度登ってみたいものだ。

そそくさと飲み物を買って、下りの準備をする。本当は頂上で温かいものでも食べようと思っていたが、レストハウスは既に閉まっていた。どうやらハイシーズンである7・8月以外は15時で閉まるらしい。いくらなんでも早すぎだろう(笑) 思い返してみれば、スタートの篠坂交差点から、この5合目までの27kmの間には、店はおろか自動販売機すらなし。次にここを登る際には、十分な補給を持って登ることにしよう……でないと死んでしまう。

新5合目の気温は10℃を切って1桁。やはり標高2400mは伊達ではない。ウインドブレイカーとインナーグローブを装着してダウンヒル開始。気温的にはさほどでもないものの、やはり下りは冷える。ストップして寒さで痺れた手をマッサージしていると、5合目から下りてきたバスに追いぬかれた。……しめた!すかさずバスの後ろに着く。大型車の後ろは温かいのである。100mくらいの距離を保ち、付かず離れずのまま料金所まで。何とか凍えずに降りてくることが出来た。
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プロフィール

ばる

Author:ばる
群馬産のキャノンボーラー。
普段はラーメンかカレーを食べに行くグルメライドばっかりやってます。

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【長距離自転車TT記録】
大阪→東京:23時間02分
東京→大阪:23時間18分
東京⇔大阪:67時間38分
青森→東京:36時間05分

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2005年に書かれた東京~大阪の自転車向けルートガイド。情報は古くなっているものの、今でも十分使えます。


拙著の「東京→大阪キャノンボール」レポート掲載。タイムテーブルや、戦略等を詳しく書いています。


シクロツーリストの田村編集長による長距離走行ガイド本。時短法やキャノンボール挑戦時のエピソードが掲載されています。

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