本州一周TT 4日目(新潟県・新潟~新潟県・直江津)




13時半に目が覚めた。かなり頭はスッキリ。寝る前にアミノバイタルを飲んだこともあってか、筋肉痛も若干和らいだ気がする。速攻でチェックアウトの準備。チャリモさんはどうやら寝ずに風呂に入っていたようだ。


4/29 13:41、リスタート。当初の計画ではR8を行くはずだったが、先行するふぃりっぷさん&ざくさんのツイートを見て、海沿いのR402を走ることにした。激追い風のボーナスステージらしい。

R8から逸れてR402に入ると、なるほどこれは素晴らしい快走路。小さなアップダウンはあるが、基本的には40km/h巡航可能。落ち込んだ距離を稼ぐにはありがたい!……と思ったのだが。

湯之腰温泉に差し掛かった辺りで罠が。大きな山ではないが、斜度のキツい山が出現。平地なら回せるのだが、登りでは筋肉疲労がキツい。折角稼いだ速度がまた低下していく。

更に悪いことに、この道は補給が出来る店が無い。手持ちの補給がなくなってしまい、チャリモさんからチョコレートを頂いた。いつまで経ってもコンビ二が現れないので、道の脇にあった地元のスーパー「清水フードチェーン」へ。ここで大量に食料を買い込む。


しばらく走ると、海岸沿いに大きな煙突が見えてきた。柏崎の原子力発電所だ。テロ防止のためか、物々しい警備体制が敷かれている。そして、この辺りだけ異様に気温が高い。何か原発と関係あるだろうか?とチャリモさんと雑談しながら進む。


柏崎と直江津の間で日が暮れた。Twitterを見ると、フォロワーのアイスさんが直江津で迎撃してくれるらしい。秋田以来、久々の応援。


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4/29 19:30、直江津到着。アイスさんの出迎えを受ける(写真はアイスさん撮影の我々二人)。やはり知った顔に会えるのは嬉しいものだ。盛り上がる気分とは裏腹に、空模様は下り坂。雨が降ってきた。アイスさんはこの後、直江津から黒姫高原を登って、中野のホテルに戻ると言う。お互いにエールを送り、別れた。


(つづく)
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本州一周TT 4日目(山形県・鶴岡~新潟県・新潟)




4/29 4:00、起床。シュラフカバーを被っていたが、やはり寝起きは寒い。チャリモさんは既に起きていて出発の準備をしていた。こちらも荷物を片付けて準備をする。トイレに行き、顔も洗って準備万端。

外の気温は8度。思ったよりも冷え込まなかったが、寒い。道の駅に隣接するコンビ二でホットコーヒーを買って体を温める。ついでに朝食も。Twitterを見ると、マウロさんは既に新潟市の近くまで到達している模様。そして、ふぃりっぷさん&ざくさんは40km先の村上の同じホテルに泊まったようだ。


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走り出すと、間もなく新潟県との県境。山形の区間はかなり短く、80kmほどしか無かった。長かった岩手・青森・秋田に比べると、あっという間である。



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村上までの区間は緩いアップダウンが続く海沿いの区間。「笹川流れ」という景勝地もある。夕焼けの名所として有名だが、早朝の様子も十分に綺麗であった。



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4/29 6:30、村上に到着。ふぃりっぷさん&ざくさんに追いついたか?と思ったが、タッチの差で旅立ってしまったようだ。無理に追いかける気もしないので、チャリモさんともども駅前のセブンイレブンで朝食休憩を入れることにした。朝カレーを投入。胃腸はまだまだ元気だ。

何の気なしにメーターを見ると、1100kmを越えていた。これまでの最長距離がTOT時の1075kmほどなので、いつの間にか更新していたことになる。ここから先は未知の領域だ。一体自分の体に何が起こるか解らない。


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30分ほどたっぷり休んで出発。次の目的地は1180km地点の新潟市。R7の終点だ。この分だと10時過ぎには到着できるはず。引き続き海沿いの道を進む。ラベンダー畑と親鸞の巨像が印象的だった。

日が昇るにつれ、気温はみるみる上昇。朝は一桁の気温だったのに、すぐに20度を超える。そして暖かくなると眠くなってくる。一応、道の駅で4時間の睡眠は取ったが、体の疲れが完全に取れたわけではないらしい。事前の調査で、新潟の市街地には健康ランドがあることが解っていたので、そこで仮眠を取ることにした。既に計画からはかなり遅れているが、眠気だけはどうしようもない。

新潟の市街地に入り、駅前を抜ける。そして、R7終点の1km手前の郵便局でドロップバッグを回収。中に入れた補給食やサプリメント類を回収し、すぐにバッグを自宅に送り返した。この時の感情は良く覚えていないのだが「バッグを自宅に送り返した」ということから、かなり弱気になっていたことが伺える。走り続けるならば、道中のほかの郵便局にバッグを送るべきだからだ。この時からリタイアに向けて歩み始めていたのかもしれない。



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4/29 10:25、新潟市本町交差点到着!R7の終点にして、R8の始点。走行距離は1180kmに達した。

  「腹減った」
  「そうだねぇ」
  「牛丼食おうぜ」

 
ということになり、交差点の目の前にある吉野家にin。注文は牛丼大盛り!久々の座って食べる食事だった。

そのまま、近くの「ホンマ健康ランド」へ。健康ランドと言えば基本定額料金で24時間滞在できるイメージがあるが、この健康ランドには「2時間コース」なるものがあった。800円で2時間滞在可能というもの。長々と休むのもロスなので、今回はこのコースで利用することにした。

速攻で風呂に入る。チャリモさんは持論である「筋肉を冷やすことで炎症を防ぐ」を実践するため、水風呂と風呂に交互に入っていた。


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そして仮眠室へ。ここの仮眠室は一人用のマットレスが並べられ、なおかつ薄暗くなっている。理想的な仮眠室だ。1時間後にタイマーをセットして、間もなく意識が落ちた。

(つづく)

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本州一周TT 3日目(秋田県・象潟~山形県・鶴岡)




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4/28 19:50、東北最後の県となる山形県に突入!


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同時に走行距離は1000kmを超えた。この1000kmという距離は数字の上でも桁が上がる大きな区切りだが、致命的な故障が顕在化してくる距離でもある。

  道路から伝わる振動。
    長時間の姿勢維持。
      乱れるペダリング。

……こうした要素が積み重なり、手首や首、膝の故障を発生させる。そしてこうした故障はすぐには直らない。その目安となる距離が1000kmなのだ。

幸いにも今の所、故障らしい故障は無い。膝も痛くないし、胃腸も健全そのもの。直前にはコンビ二でカツカレーを食べたほど。臆病なほどに振動対策や股ずれ対策を講じたのが功を奏したか。若干頭は痛いが、懸念事項はそれくらいだ。

イートインのあるファミリーマートを見つけたので、補給を入れて少々仮眠。5分ほどしか眠れなかったが、少し体力が回復した。


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かっこいいトンネルがあったので写真を挙げると、チャリモさんから反応が。

  「さっきまでそこいた。合流しようぜ!」
 
とチャリモさんより提案。どうやら5km圏内にいるようだ。大分退屈していたので、合流することを決める。

酒田市街を避けるようにR7から外れ、R112へ。しばらく海沿いの港町を繋ぐルートを走る。昼間なら活気がありそうだが、夜中なので波の音が聞こえるだけ。車もほとんど走っていない。

由良漁港で再びR7に合流し、最初に出現したサンクスでストップ。肌寒いと思ったら、気温は10度。GWと言えど、東北の夜はやはり冷える。

肉まんを食べながらチャリモさんの位置を確認すると、いつの間にか追い抜いていたようだ。一本道だったと思うのだが、一体どこで追い抜いたのだろう?近くにはいるようなので、そのままこちらの位置を伝えて待つことにした。


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4/28 23:17、チャリモさん合流。1日ぶりの再会だが、随分久しぶりな感じがした。

   「眠かったんでバス停で寝てた」
 
とチャリモさん。なるほど、あの暗い中ではバス停の中まで気にしてはいられなかった。

出来れば3日目中に新潟県入りを果たしたかったが、この時間では無理だ。2人とも眠気が強くなってきており、そろそろ休まないとヤバイ。サンクスから30分ほどのところにある「道の駅あつみ」を今夜の宿と決めた。チャリモさんも一緒に泊まると言う。

「道の駅あつみ」は、またしても日本一周経験者の本願司さんから教えてもらった場所。なんでも、24時間開いている休憩所が物凄く快適らしい。

道の駅に到着し、自転車を施錠して休憩所へ。なるほど、ベンチがあって暖房も効いている。外の気温は一桁だったので、かなり快適だが「凄い快適」ってほどではないなぁ……と思うと、更に奥に部屋があった。

覗いてみると、なんと6畳ほどの畳張りの座敷があるではないか!!


既に先客が二人ほど寝袋に包まって寝ているが、あと二人寝るだけのスペースはある。屋根付きのバス停を「帝国ホテル」と冗談で呼ぶことがあるが、ここはさしずめ高級ホテルのスイートルームだ。

そのまま寝られるほど快適な気温だったが、岩手の道の駅で寝起きに物凄く寒かったことを思い出す。持参してきたシュラフカバーを取り出し、包まって就寝。

3日目までの進捗、1072km。

(つづく)

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本州一周TT 3日目(青森県・弘前~秋田県・象潟)




4/28 6:00、起床。起き抜けにTwitterを確認すると、マウロさんが900km地点にいるとのツイートが飛び込んできた。寝ている間に135kmも先行されてしまったことになる。ただ、彼が早いのはわかりきっていたので、こちらは気にせずマイペースを守ることにする。

ルートインは基本的に朝食付きだが、さすがに悠長にご飯を食べている余裕は無い。さっさと着替えて6:30にチェックアウト。


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4/28 6:40、3日目スタート。太腿の前側に筋肉痛は残るが、これと言った故障は無い。昨年末から取り組んだポジション改善と、無理にペースを上げない走法が功を奏しているようだ。しかし、1日目の道の駅で泊まった影響が今頃出てきたのか若干喉が痛い。「まぁ走れば直るでしょ」と、とりあえず走り出す。

この日の目標は新潟入り。出来ればR7の終点(1180km)地点まで歩を進めたいが、少し無理があるか?現実的には1120km地点の村上あたりだろうか。


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大館を9:30に通過。桜の名所らしい桂城公園の桜が見事で、思わず立ち止まる。「かつらぎ」と読んでいたが、どうやら「けいじょう」公園らしい。空模様はあまり良くない。天気予報を見ると、どうやら秋田市のあたりで一雨来そうだ。

小さな丘を登りきったコンビ二で、手を振る人が。応援に駆けつけてくれたフォロワーさんだった。補給を大量に頂く。ありがとうございます!


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能代でR7を離れ、K4へ。これまでとは打って変わって交通量が少なめののどかな道。巡航速度も落とし、ツーリング気分を味わう。最初から最後までファストランモードとは行かない。抜くところは抜いておかないと。

八郎潟の手前でR7に復帰。ここまで来れば県庁所在地の秋田市まであと少し。徐々に道路わきの建物にビルが増えてくる。久々の都会だ。


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秋田市街の信号で止まっていると、グローブの異変に気が付いた。手のひらの滑り止めが剥がれている。今回の本州一周のために買った、パールイズミのロングライド用「メガグローブ」。たった900kmでこの有様である。ちゃんとテストしているんだろうか?最近のパールイズミ製品の耐久性はイマイチな気がする。

秋田市を抜けてからのR7が凄かった。海沿いの片側2車線の道路なのだが、「ここ自転車で走っても良いの?」というくらい車が飛ばしている。関東ならば自転車通行不可に指定されていてもおかしくない道。ただ、こうした道は巡航速度も乗るもので、予定からの遅れを少し取り戻すことが出来た。


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右手には日本海。この旅が始まって以来の日本海だ。これから嫌と言うほど見続けることになるが、たどり着いたときには相応の感動があった。

「道の駅・象潟」前で日が暮れた。一体何度目の夜だろう。既に日付感覚は狂ってきていた。

(つづく)

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本州一周TT 2日目(青森県・青森~青森県・弘前)



すっかり日の暮れた青森の街。イートインのある駅前のサンクスで大休憩を取ることになった。

広島風お好み焼きを食べながら、弘前周辺のホテルを調べる。当初の計画では70km先の大館に泊まる予定だったが、生憎そこまで走る気力が残っていない。40km先の弘前で今日は打ち止めにしようと思って「じゃらん」を探してみたが……全滅。Twitterで応援してくれていたキャノンボーラーのHideさんも探してくれたようだが、なかなか空き部屋は無いようだ。

実はこの時、弘前は「桜祭り」の真っ最中。一年で一番観光客が来る時期にちょうどぶつかってしまったのだった。しかし、青森でストップはちょっと短すぎる。本州一周は約3400km。10日でクリアすることを考えると、最低でも1日のノルマは380kmほどと想定していた。この時点で進捗は730km。やはり弘前までは行かないとノルマはクリアできない。

諦めずに電話を掛けてみると、弘前にある2軒のルートインのうち、郊外の店舗に空き部屋があるという。しかし、料金は8000円。他の部屋はない。背に腹は変えられないので、予約をお願いする。支出は痛いが、ルートインならコインランドリーはあるし、大浴場にも浸かれる。きっと、この2日間の疲れが取れるはずだ。

Twitterを見ると、マウロさん・ふぃりっぷさん・ざくさんは青森健康ランドを今日の宿とするようだ。といっても朝まで泊まるつもりは無く、日付変更あたりで出発するつもりらしい。とりあえず弘前までは最下位を脱出できるが、寝ている間にまた最下位へと逆戻りになりそうだ。

チャリモさんに声を掛けて一緒に出発する。彼のノルマは1日400kmらしく、このまま寝ずに進むつもりらしい。


青森から先は海岸沿いには行かず、R7を使う。一桁国道なので、街灯の明るい綺麗な道を期待していたが……真っ暗で路肩が荒れている。正直、かなり走りづらい道。

  「走りづれー!」
  
と、二人して愚痴を零しながらゆっくりと進む。かなりのまったりペースで、巡航は25km/h前後だったと思う。ここまでずっと単独だったので、路面の悪さに辟易しつつも割とこの区間は楽しかった。


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弘前市に入ると、街路樹に満開の桜が!本当に満開の時期にぶつかったらしい。ホテルが取れないのも納得だ。

4/27 22:00、ホテルルートイン 弘前城東に到着!!チャリモさんとは再会を誓った後、分かれた。寝ないで大丈夫なのかな……と思ったが、自分も人を心配している余裕は無い。さっさと洗濯峠を越えなければ。


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部屋に入ると驚く。ベッドが3つ。どうやら家族用の部屋らしい。恐らく、家族の予約のキャンセルが出たところに飛び込んできたのが自分だったのだろう。まぁ、これならば8000円でも納得だ。洗濯・乾燥を終え、大浴場で温まる。そして2日ぶりの布団にダイブ!道の駅のベンチで夢見た布団が目の前にある。こんな幸せなことは無い。

ホテル到着から約2時間。すべての作業を終えて0時就寝。

2日目までの進捗、765km/3400km。

(つづく)

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本州一周TT 2日目(岩手県・花巻~青森県・青森)



寒さで目が覚めた。

暖房が効いているとはいえ、道の駅の休憩所内の気温は20度以下。入眠時は運動直後で体温が高かったものの、眠ってしまうと体が冷えてくるらしい。アウトドア経験の少ない自分にはそんなことも解らなかった。レスキューシートを使うべきだったと反省。

時計を見ると、2時間程度眠れたようだ。道の駅のトイレで歯を磨き、顔を洗う。本州一周2日目の始まりである。


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道の駅の隣にあるローソンのイートインで朝食を食べる。テーブルの上を見ると、ゆで卵の殻のカケラが。……なるほど、先に出発した4人もここで朝食を食べたようだ。コンビ二でゆで卵を食べる人といえばチャリモさんしかいない。彼は必ず額で卵の殻を割る。タンパク質の補給だそうだ。

そしてTwitterで、なるさんが東京→青森をリタイヤしていたことを知る。途中でREDのシフトレバーが壊れたらしい。REDの破損報告、多いなぁ……。


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4/27 7:20、ゆるゆると走行を再開。盛岡を前に桜前線に追いついたらしく、沿道には満開の桜の木が並ぶ。一ヶ月前に東京で花見をしたことを考えると、ちょっと不思議な感じだ。

日が昇るにつれて気温はぐんぐんと上がり、長袖のジャケットでは暑いくらいに。数時間前まで1桁気温だったとは思えない。春の東北の気温差は本当に油断がならなかった。


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盛岡の市街地に入ると、大きな山が遠くに見えてくる。岩手山だ。冬を終えたばかりの山肌には大量に雪が残っており、非常に綺麗。夏のツーリングで岩手を走ったときとはまた違う光景に心躍る。

盛岡市より先は、R4から外れてR282で秋田方面へ。先行する4人はそのままR4で青森を目指すようだが、実はR282を使用したほうが距離も獲得標高も少なくて済む。ルート指定のあるブルベならばこういったことは出来ないが、その辺りが柔軟な本州一周ではこういったことが出来る。


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「道の駅 にしね」までは緩い登りが続き、そこを過ぎると安比高原まで本格的なヒルクライムが始まる。といっても最高標高は500m程度。頂上の安比高原駅前のローソンで休憩を取って先に進む。一旦下って、貝梨峠まで登り返し、ここからはしばらくダウンヒル。ふと見上げると、「秋田県」の文字。約200kmあった岩手県が終わった。


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青森までの道のりで最後の峠である坂梨峠を前に、「道の駅 かづの」で大休憩。せっかくなのでご当地ものを食べたいなーと思ったところ、レストランで「比内地鶏の親子丼」を発見。この旅で初めての店での食事である。Twitterを確認すると、R4ルートを行った4人もちょうど休憩しているようだった。


10分ほど仮眠をしてから再出発。次に登る坂梨峠は、標高こそ350m程度しかないものの、勾配はそれなりに急。ここまで650km走ってきた脚には地味に辛い。更に、ディレイラーの調子が悪く、インナーローにギアが入りにくい。ダンシングを多めに混ぜて乗り切り、坂梨峠を越えた。ここから先は東北最後の県・青森県だ。

黒石、浪岡は順調に通過。ここから丘の上の青森空港に向けて軽いヒルクライム。距離は短いものの、斜度は結構キツい。青森空港前の有料道路は自転車通行可。20円を払って駆け抜ける。空港前を過ぎると、道はにわかに下り始め、そこからは青森市街まであっという間。


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4/27 18:40、青森県庁前のR4終点に到着。723km、42時間40分であった。昨年逆方向に走ったときよりも6時間半遅いが、この後走る距離を考えれば上々のタイムと言える。まだまだ道半ばであるものの、この「終点」という場所は「終わった」感が凄い。「青い森公園」前には、R4の終点とR7の始点を示すモニュメントがある。昨年の青森→東京ではスタート地点だった場所だ。ここで一旦の区切り。長かった。


Twitterを見ると、まもなくチャリモさんもここに到着する模様。モニュメント前で待っていると、まもなく明るいライトが近づいてきて……そのまま通り過ぎていった。大通りの対向車線なのでこちらに気付かなかったらしい。慌てて自転車に跨って追いかける。次の交差点でキャッチ。

  「R4の終点通り過ぎてるよ!!」
  「あれ?過ぎてたの?どこだったか全然解らなかったわ。」

  
ということで、チャリモさんをモニュメント前まで誘導して記念撮影。


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一応、この本周一周TTは、各1桁国道の終点を通過することになっている。いわばここがチェックポイントなのだ。


とりあえず、日本最長国道は攻略完了。しかし、残りはまだ2700km。

改めて「途方もないことをやっているな」と思うのだった。

(つづく)

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本州一周TT 2日目(宮城県・古川~岩手県・花巻)



古川のスーパー銭湯で3時間ほど休憩し、22:40に出発。到着時よりも気温は確実に下がっている。eTrexによると、温度は10℃。4月の東北を少し舐めていたかもしれない。Twitterを見ると、先行集団はファミレスで暖を取っているようだ。少しでも差を詰めるべく、ゴアテックスのジャケットを羽織って出発。

次の目的地は、505km地点の「道の駅 石鳥谷」

ここには仮眠所があることを、日本一周サイクリストの本願司さんから事前に聞いていた。110kmのインターバルでまた仮眠をするのは速いと思われるかもしれないが、経験上眠くなるのは明け方。このまま行けば、到着は明け方になるはずで、ちょうど睡魔の訪れと共に仮眠できる。


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古川を出ると、すぐに宮城県と岩手県の県境を迎える。200kmに及ぶ岩手県の始まり。そして県境から平泉あたりまでは、ひたすら山の中を走ることになる。高い山は無いのだが、街灯は少なく、そして寒い。気温は見る見る下がり、1桁に。今回は指抜きグローブにインナーグローブの組み合わせで走っていたが、さすがに手先が冷たくなってきた。

幾つ目かの丘を越えたとき、さすがに堪らなくなってコンビニに退避。


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東北のコンビ二の有難いところは、イートインの設置率が高いこと。ミニストップ以外のコンビ二でも、イートインがあることが多い。土地が安いということもあるだろうけれど、冬場の避難所としても使われることを想定しているのかもしれない。カップヌードルを食べてしばし休憩。こういうシチュエーションでのカップめんの美味しさは、体験した人にしか解らないと思う。

外の気温はついに5度を下回った。サコライド伊豆を思い出す寒さ。グローブをレイングローブに交換し、下半身もレインパンツを履く。心拍を下げないようにケイデンスを上げて先を急ぐ。

平泉、北上で休憩。北上はちょうど桜が満開らしく、イベントをやっているようだった。折角だから見て行こうかとも思っていたが、あまりの寒さで諦める。

花巻で夜明けを迎える。夜のうちに桜前線が近づいてきたのか、散りかけの桜の木が増えていた。「道の駅 石鳥谷」についたのは、朝5:00を回った頃であった。


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道の駅の仮眠スペースの前に行くと、見覚えのある自転車たち。マウロさん、ざくさん、チャリモさん、ふぃりっぷさんの4人の自転車だ!ちょうど彼らは仮眠から再起動したところらしく、仮眠スペースから出てきたので挨拶を交わす。実に400kmぶりの再開である。

 baru「よく、ここが解りましたね。」
 ざく「baruさんが目的地にしてるから何かあると思って。
    ファミレスで寝てたけど良く眠れなかったし、
    最初からこっちに来ればよかった……」

    
他3人とも軽く挨拶を交わし、そのまま仮眠スペースへ。折角の再会だが、睡眠時間の方が惜しい。


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仮眠スペースには先客が何人もいた。暖房が効いており、ベンチも用意されている。素晴らしい。さすが日本一周体験者おすすめの道の駅である。サドルバッグに入れていた折りたたみ式の枕を頭の下に敷いて、タオルで目を覆う。まもなく意識が落ちた。

(つづく)

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本州一周TT 1日目(福島県・白河~宮城県・古川)



コンビニで仮眠完了。リフレッシュして走行再開。栃木の北あたりから街路樹の中に桜が目立ち始めた。


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東京ではとっくに散ってしまった桜だが、東北の方ではまだまだ花見シーズン。この先、桜前線をどこで追い抜かすのかが一つの楽しみとなった。


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郡山はバイパスを使わず、街中を抜ける。安達太良山がすっきり見えるほどに晴れているが、その分気温は高い。長袖の冬用インナーに半袖ジャージという出で立ちでは正直暑かった。汗をかきながら丘を登り、「道の駅 安達」前のローソンで休憩。時間はちょうどお昼時。塩分を取り戻すために、冷やしラーメンを食べる。Twitterをチェックしてみると、前を行く集団とは30km以上の差がついているようだった。

再び走り出すが、暑さと共に再度睡魔が襲ってきた。しかし、道の駅は既に過ぎてしまった。どこでも良いから寝られる場所はないか……と考えていると、二本松市でよい感じの公園を見つけた。

  このベンチ……寝れるッ!!

ということで、持参した空気枕を膨らませて横になる。ものの数分で意識が落ちた。

20分ほど眠れただろうか。実は、屋根の無い野外で寝るのは初めての体験だったのだが、思いのほか良く眠れた。相変わらず暑いが、睡魔は完全に飛んでくれたようだ。これで夜まで走り続けることが出来る。


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4/26 14:17、宮城県入り。走行距離は300kmを超えた。

4/26 15:00、白石のファミリーマートにチェックイン。先行する集団はちょうど2時間前にここに来たことが解った。そして驚いたのは、更にその1時間前になるさんがここに来ていた事。1つの集団かと思いきや、なるさんが一人だけ先行したらしい。あの猛スピードの集団に更に1時間差を付けるとは、一体どんなペースだったのか……。

ここでキクミミさんからのリプライがあることに気付く。この先数kmの場所で、私設エイドを作ってくれた方がいるという。その話の通り、少し進むと「本州一周TTガンバ」と書いた紙が下げられた自転車を発見。


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自転車でキャンプツーリングをするのが趣味だと言う「ちゃりきゃんぱー」さんがお茶とお菓子を振舞ってくれた。

  「他にも色々会ったんですけど、さっき徒歩で本州一周してる人が来て。
  その人にほとんど差し入れをあげちゃったんですよ。」

  
自転車で本州一周も相当頭が沸いていると思ったが、上には上が居たらしい。R4を北上する人々を描いた小説「男たちは北へ」のことを思い出す。あの小説の登場人物も車や自転車、ヒッチハイクでひたすら北を目指していた。「構図的には同じだな」ということに気付き、少し楽しくなった。

ちゃりきゃんぱーさんに別れを告げ、夕暮れ迫る仙台の街へ。今回はR4バイパスを走るため、中心街はスルー。折角なのでR6の終点を拝むつもりだったが、どうやら気付かないうちに通り過ぎていたらしい。

4/26 17:07、仙台通過。走行距離は350kmを超えた。グロス20km/hは想定より少し速い程度ののペース。悪くない。


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仙台の市街地を越えたところにあったミニストップで一時休止を取る。1日目にどこまで走るかを検討するためだ。追い風であることを考えると、当初の仮眠予定地よりも少し先に進んでおきたい。目星をつけていたのは、24時間開放の休憩所を持つ「道の駅 三本木」だったが、この分だと19:00には着いてしまいそうだ。

検討の結果、予定よりも10km先にあるスーパー銭湯で仮眠をとることにした。1日目のうちにもう少し距離は稼いでおきたかったのだが、それから先には満足に仮眠できそうな施設が見つからない。それならば風呂のある所でゆっくり休もうということで、この場所に決定。

4/26 19:05、390km地点の「極楽湯 古川店」に到着。目立たない場所に駐輪し、中へ。この日は偶然にも26日=風呂の日ということで、普段の半額で利用することが出来た。少し得した気分。後から知ったことだが、この店舗は極楽湯の中で最初にオープンした店舗らしい。妙に仮眠所が広かったのも納得である。おかげでよく眠ることが出来た。

1日目までの進捗、390km/3400km。

(つづく)

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本州一周TT 1日目(東京都・日本橋~福島県・白河)



青森までのルートは、基本R4。スタート後はすぐに昭和通りに入る。信号には多く引っかかるものの、巡航速度は40km/h前後。集団なので心拍はそこまで上がってはいないが、明らかにこれから3500kmを走ろうというペースではない。ただ、TOTの経験からこういう展開になるのは織り込み済み。とりあえず都内脱出までは付いていくことにする。

上野駅あたりで、後ろに付いていたキクミミさんからこんな指摘があった。

 「そのサドルバッグ、フリフリ動くね。」
 
"そのサドルバッグ"とは今回耐久テストとして借りていたsuewのReraという大容量サドルバッグである。私はかなり後ろ乗りということもあり、太腿がペダリングの度にサドルバッグに当たって揺れてしまう。もっとも必要以上に揺れてしまうのは私の取り付け方法に問題があったかららしいのだが……。このサドルバッグの揺れについては、最後まで悩まされることになった。


R4で都内から脱出するまでには、自転車が通れない橋が3箇所存在する。千住大橋と千住新橋は、私が前に出て先導して回避。

北千住を過ぎたあたりで、信号によって集団は分断。前を行く集団にはR4を通して走ったことがある人はいなそうだが、残り1つの橋(毛長川橋)の回避は大丈夫だろうか。こちらの集団には、この道を日常的に使っているキクミミさんがいたので、スムーズに毛長川橋をクリア。ここからは埼玉県だ。

埼玉に入ってしばらく走ったところで前の集団に追いつく。しばらくは集団のペースも落ち着いていた。

利根川を越えると道幅も広くなり、バイパス然とした道になる。風は追い風基調。こうなるとスピードはもちろん上がる。巡航速度は40km/hを軽く超え、心拍数も160bpmを超えた。そして、ざくさんが先頭に出てエアロバーを持って巡航を始める。メーターは45km/hを指していた。


……そろそろ潮時か。

ペダリングを緩め、自主的に集団から離脱する。何しろ3500km、10日間の長丁場である。ここで距離を多少稼ぐより、体力の温存を優先すべきと考えた。特に、自分の場合は膝とアキレス腱に不安がある。踏みすぎたことにより、これらの場所に痛みが出ればリタイヤは確実。であれば、マイペースで行くべきだろう。「ウサギとカメ」のカメ作戦だ。

古河のセブンイレブンで最初の休憩を取る。気温も落ちてきていたので、ハンバーガーを購入。頬張りながらストレッチを行う。

5分ほどの休憩で走行再開。30km/hほどで飛ばしすぎないようにマイペースで走る。栃木に入り、宇都宮はバイパスでクリア。徐々に空も白み始めてきた。ここから鬼怒川沿いに北上するわけだが、曲がる手前のコンビ二でコーヒーを飲む見覚えのある人。チャリモさんである。彼も集団から千切れたとのこと。挨拶だけして先に行くことにする。長い道中、すぐにどこかで合流するはずだ。

鬼怒川を渡る橋の上では、宇都宮在住の片岡さんが応援に駆けつけてくれていた。こちらも挨拶だけして先を急ぐ。無愛想でスミマセン。

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氏家のセブンイレブンで2度目の休憩。マーボー丼をガッツリと食べ、英気を養う。Twitterを確認すると、先頭集団とは既に10km以上の差がついているようだ。そんなペースで最後まで持つんだろうか……と、人の心配をしていても仕方ない。ストレッチをして再出発する。

矢板を過ぎると、那須高原に向けて徐々に登りが始まる。逆方向から来ると程よい斜度で楽しいダウンヒルなのだが、こちらから登るとダラダラと長い登りがひたすら続く印象。正直退屈である。


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那須の最高標高点を越えると、福島県。関東ステージが終わり、東北ステージの始まりだ。本来盛り上がる所だが、那須の登りですっかり退屈してしまい、睡魔が頭をもたげてきていた。意識が落ちるほどではないものの、このまま走り続けるとヤバイ気配。「青森→東京」の経験から、R4上の仮眠可能場所は押さえている。あそこに行こう。

白河女石のミニストップで、うどんを食べながら寝落ち。何気にこの場所で寝るのは三回目。もはや定宿と言っても良い。20分くらい眠れたようで、眠気はとりあえず飛んだ……かに見えた。

(つづく)

本州一周TT スタート前

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4/25 23:30。日本橋の道路元標前は大いに賑わいを見せていた。参加者7人に加え、見送りの人たち。1年半前の「TOT(東京~大阪~東京)」を思い出す光景だ。

ただあの時と違うのは、チャリモさんが既に姿を見せているところだろうか。TOTの時はスタート5分前まで姿を現さず焦ったものだが、今回は主催者として遅れるわけには行かないということなのだろう。

4月後半ではあるが、気温は高くない。ゴアテックスのジャケットを羽織り、その上から反射ベストを着る。装備についての義務付けは特に無かったが、他の参加者もライトや反射装備を大量積載していた。

 「ホントに走るんだよね?」
 
と、ざくさんが口走る。正直ドッキリであって欲しくはあるが、ここまで来たらもうやるしかない。


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4/25 23:55。元標前に7人で並び、記念撮影。10日後、またここに戻ってこられるんだろうか?その時、手や足や首は無事なんだろうか。そんなことを考えながら写真を撮られていた。

4/25 23:59。車道に降り、スタートに備える。いつもであれば、向かうのは大阪方面。しかし今回向かうのは逆方向の青森方面。「知らない天井」ならぬ、「知らないスタートライン」。緊張感が高まる。

4/26 00:00。信号が青に変わったと同時に7人が北へ走り出す。


本州一周TT、スタート!!

(つづく)

テーマ : 自転車(スポーツ用)
ジャンル : スポーツ

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ばる

Author:ばる
群馬産のキャノンボーラー。
普段はラーメンかカレーを食べに行くグルメライドばっかりやってます。

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【長距離自転車TT記録】
大阪→東京:23時間02分
東京→大阪:23時間18分
東京⇔大阪:67時間38分
青森→東京:36時間05分

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