Fleche2017 ゴール受付&懇親会編

ナイスプレイスで行うことは、大きく2つ。ゴール受付と、懇親会。

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懇親会と言っても、AR日本橋のフレッシュは「コンパクトなフレッシュ」を標榜しているため、飲み食いをして騒ぐ場ではない。参加チームが各々の走ってきたコースを檀上で紹介し、それを他の参加チームが聞くというもの。互いの健闘をたたえ合う場とも言える。

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11時ごろにようやくナイスプレイス入りした我がチームは、入場後すぐに登壇。フェリーが欠航し、200㎞迂回した上に、新幹線でここまで駆けつけたズンドコ道中の話を檀上で披露した。

ナイスプレイスにいた他のチームとも話をし、11時半に懇親会は閉会。ゴール受付も無事に終了し、これにて2017年の我々のフレッシュは終了となった。

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当初、思い描いていたものとは全く違うものとなった今年のフレッシュ。本当に色々なことがあった。

 ・フェリーが欠航
 ・200㎞の迂回
 ・300㎞は雨の中
 ・全員がパンク
 ・新幹線でゴール受付に向かう
 
それでも、全員無事にゴール出来たのは素晴らしいことだったと思う。全員が全員、経験豊富なランドヌールであったとはいえ、「もしも」はありうる。ゴール受付に飾られていた、AudaxJapan会長の写真を見て、改めて無事にゴール出来たことに感謝した。

そして、NAOさんとコトノハさんの「R5000」認定が確定したのも喜ばしいこと。あとは申し込みさえ忘れなければ、来春にも二人の手元に記念メダルが届くはずだ。

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いつものことであるが、フレッシュは辛く、そして楽しい。複数人で走ることには特有の難しさがあり、また特有の魅力もある。

次回のフレッシュが今から楽しみだ。

(完)

【走行データ】
通算距離: 376km
走行時間: 24時間00分 (ネット: 17時間10分)
平均時速: 15.6km/h (ネット: 22.1km/h)
平均心拍: 120bpm
獲得標高: 1663m
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Fleche2017 ゴール→東京 移動編

無事にスタートから24時間を走りぬき、376㎞を走り終えた我がチーム。

しかし、本当に厄介なのはここからである。

先に書いたように、11時半までに東京・日比谷でゴール受付をしなければ、完走とは認定されない。すぐに新富士駅に向かい、新幹線の時刻表を確認する。どうやら、10時15分に東京駅に着く新幹線に乗れそうだ。これならば、ゴール受付にも十分間に合う。

そそくさと輪行準備。とは言っても、泥だらけなので、ボトルに入れた水で簡単に清掃を行ってからパッキングを行う。スタート前日に新品に変えた前輪のブレーキシューは、既に半分ほどすり減っていた。300㎞も雨の中を走るとこうなってしまうらしい。

驚いたのは、タイヤを外したとき。なんと、パンクしていた。

 「次はbaruさんですね!」
 「いつパンクするかな?」

 
と言われながらも、ゴールまでパンクしなかった我がタイヤ。しかし、ゴールから新富士駅までの僅かな距離でパンクしたらしい。これで結局、チーム全員が1回ずつパンクしたことになる。綺麗にオチが付いた。

無事に「こだま」に乗り込み、いざ東京へ。

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東京は大雨だった。

東京駅から日比谷の受付までの距離は、2㎞ほど。しかし、パンク修理をして、この雨の中を走る気力は残っていない。そこでコトノハさんから、こんな提案があった。

 「東京駅の地下に、手荷物預かり所があるんですよ。
  ここに自転車を預けて、電車で移動しませんか?」

  
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存在は知っていたが、利用したことの無かった手荷物預かり所。行ってみると、600円で輪行袋に入れた自転車を預かってくれた。これは便利なサービス。今後ともお世話になることもありそうだ。

丸ノ内線に乗り込み、霞ヶ関駅へ。そこから徒歩でナイスプレイス「日比谷コンベンションホール」へと向かった。

(つづく)
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Fleche2017 本編⑧三保~GOAL(376km)

朝5時55分、三保半島入口のPC: ファミリーマート 駒越店に到着。

ここで、フレッシュの「22時間ルール」をおさらい。

フレッシュには、「ラストの2時間に25㎞以上の距離を走らなければならない」と言うルールが存在する。つまり、22時間時点と24時間時点の距離を記録し、その間の距離が25㎞以上になっている必要がある。このため、「22時間時点でどこにいたのか」の証跡を取得しなければならない。これがいわゆる「22時間ルール」である。

今回はちょうど元々設定していたPCで22時間時点を迎えたので、ここでのレシートを証跡として取得。あとは、残り2時間で25㎞以上の距離を走れば良いということになる。この時点で347㎞なので、372㎞以上を走ればOKだ。

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若干の眠気があったので、ここでモンスターエナジーを投入。一気に目が覚める。

既にPCを出る頃には雨はほぼ止んでいた。さわやかな朝の空気の中、清水の街を駆け抜ける。欲を言えば、もう少し早くこの天気になって欲しかった。

清水駅前で、キャノボルートに復帰。ここから24時間地点までは基本的に「いつものルート」を走ることになる。走りなれた道なので気も楽だ。興津の健康ランド前から太平洋岸自転車道に入り、押しボタン信号で由比の旧道を走る。この辺りはAJ神奈川お馴染みのルート。「ここが久保田利伸の実家です」と、意味も無く観光案内をする余裕もあった。

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富士川を越え、「道の駅 富士」を過ぎたあたりで、スタートから24時間、4/9の午前8時を迎えた。最寄のファミリーマートに入り、レシートを貰う。これにてゴール!


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メーターの値は、376㎞を指していた。22時間時点からの走行距離は29㎞。キッチリ基準を満たしている。色々あったが、一旦無事にゴールすることが出来た。

(つづく)
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Fleche2017 本編⑦御前崎~三保(347km)

30分ほど、コインランドリーにて、乾燥をしつつ仮眠。ちょうど大きな雨雲が来ており、最良のタイミングでの休憩となった。

乾いたウェアを着用すると、ふつふつとやる気が湧いてくる。やはり濡れていないというのは良いことだ。

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深夜2時10分、リスタート。ここからは基本的に国道150号線を北上していく。雨脚は弱まらず、5mm前後の雨の中をひたすら走る。ウェアが乾いた影響なのか、皆元気だ。

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しかし、ここでまたしても例のアイツがやってくる。本日4度目のパンク。今度はNAOさんだった。

はるさん、コトノハさん、NAOさん。私以外の全員が1回以上のパンクに見舞われた。

  「次はbaruさんの番ですね!」
  
と言われる。確かにそんな気もするが、そういう時は割とパンクしないもの。この時点では高をくくっていた。

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焼津の市街地を抜けると、今回のルートでの盛り上がりポイントである大崩海岸へと入っていく。本来はこの辺りで海鮮丼を食べる計画だったが……こんな時間に空いている店があるはずもない。

大崩海岸と言えば、ツーリングの定番ルートである。海にせり出した「石部海上橋」からの眺望は素晴らしい。しかし、2014年、台風で道路の一部が崩落。長らく通行止めとなっていた。結局、崩落部分は放棄し、新たなトンネルを通すことになった。

フレッシュの半月前の2017年3月、内陸部を通る「浜当目トンネル」が開通。ここを通ることを、個人的には非常に楽しみにしていたのであった。

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焼津の市街から、海沿いの登りが始まる。間もなく、トンネル。平らで真っ直ぐ伸びているイメージであったが、実際にはトンネル内にアップダウンがある。深夜3時ごろとあって、車通りもなく非常に静か。路肩もそれなりに取られているので、今後ブルベでここを通る機会も多そうだ。

900mのトンネルを抜けると、雨が強く降っていた。大崩海岸は心霊スポットらしい。しかし、こんな時間にここを走っている我々の方が幽霊よりも異様かもしれない。楽しみにしていた石部海上橋からの眺めは、全く楽しむ余裕が無かった。ここは近いうちにもう一度訪れたい。晴れた日の昼に。

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大崩海岸を抜けると、国道150号線の「いちごライン」と呼ばれる部分に入る。次のPCである三保半島入口のファミリーマートまでは、あと20㎞ほど。ここで豪雨に捕まり、ミニストップで大休憩を取ることになった。

基本的にイートインが設置されているミニストップ。しかし、夜間はイートインコーナーが閉鎖されていることも多い。使うことが出来るか不安であったが、時刻は既に5時。空も白んできており、イートインコーナーは使える状態になっていた。

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久々に座って食べた、台湾まぜそば。味はイマイチだった。

雨が弱まったところを狙い、出発。次のPCまでは1時間も掛からないだろう。

(つづく)
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Fleche2017 本編⑥御前崎

4/9 午前1時。御前崎突端のコンビニ、セブンイレブン御前崎港店に到着。ここまでの走行距離は287㎞。

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腹が減ったのでカップヌードルを買う。気づけば、NAOさん以外の全員がカップヌードルを食べている。過酷なライド中のカップヌードルは、たまらなく美味い。

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この辺りで、そろそろ「終わりをどこにするか」を考えないとならない。

フレッシュは、「各チームが色々なコースを走り、最終的にナイスプレイス(今回は日本橋)に辿りつくイベント」と言うことになっている。ただ、実はルール上、ゴールはどこであっても問題ない。決められた時間までにナイスプレイスでゴール受付をすれば良いのだ。

問題は、そのゴール受付である。今回のゴール受付場所は、東京・日比谷。ここに4/9の午前11時半までに辿りつかなければ認定されない。私たちのチームは、4/9の午前8時までは走り続ける必要があり、そこから何らかの手段で日比谷に3時間半以内に辿りつくように動かなければならない。

自走ではどう考えても間に合わないので、電車で行くしか無いだろう。しかも、輪行の時間を計算すると、新幹線を使わなければ間に合わない。この先、ルート通りに行けば、通過する新幹線駅は、「静岡」「新富士」「三島」の3つ。それより先は箱根が挟まるので無理。


 ①静岡駅まで行くと350㎞ (残り63km)
  →認定最低距離に10km不足。
 ②新富士駅まで行くと376km (残り89㎞)
  →認定最低距離を満たす。
 ③三島駅まで行くと400㎞ (残り113km)
  →認定最低距離を満たす。


天候と時間帯を考えると、残り7時間で三島駅までの113㎞は少々厳しい。現実的には、「新富士駅ゴール」もしくは「ゴールした地点の最寄駅から輪行して、三島駅から新幹線に乗り換える」と言うプランになることを、チームメンバーと確認した。

ゴールしてから息つく暇も無く行動する必要があることが分かってゲンナリしたが、時間内にゴール受付をすることは不可能ではないことも分かった。ようやく、認定までの道のりが見えてきた。

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御前崎のPCを出発した直後、メンバーの一人が口を開く。

 「なんか寒くないですか?」

確かに寒い。しかし、Garminに表示されている気温は18度と、深夜にしては高すぎるほどの気温だ。

 「ウェアが雨や汗で濡れて、そこに走行風が当たるから冷えるんですよね。
  せめて、コインランドリーか何かでウェアを乾かせたら良いんですけど。」

  
私は、それに対して「でもコインランドリーは無いだろうな」と、考えていた。ブルベで地方を走ることは多いが、ここ数年で深夜営業のコインランドリーは著しく数を減らしている。防犯上の理由や、深夜営業してもコストに見合わないと判断されるケースが増えたのだろう。

現在の時刻は深夜1時半。こんな時間にやっているコインランドリーは、それこそ都会の住宅街にでも行かなければないはずだ。

……と、考えていたのだが。

不意に、視界の隅に煌々と光る建物が目に入った。あれはまさか……いやいや、まさか都合よくこんな所にあるはずがない。きっと、コインランドリーを望むあまり、幻が見えたのだ。現に、前を走るチームメンバーたちは全く気づいていない。そう考えて、もう一度光の方を見る。

それは、まぎれも無くコインランドリーだった。

  「あった! コインランドリーあった!!」
  
興奮気味に声を上げる。

  「え、嘘!?」
  「あ、ほんとだ!!」

  
さすが皆、本当にあるとは思わなかったらしく、驚いていた。そりゃそうだ。「コインランドリーが欲しい」と話した直後にコインランドリーが現れるとは。

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満場一致で停止を決定。ここでウェアを乾かしていくことになった。

(つづく)
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Fleche2017 本編⑤豊橋~御前崎(287km)

降りしきる雨の中、豊橋に到着。TOTで仮眠した極楽湯の隣にあるセブンイレブンで休憩を取る。

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割と疲労の色が濃い。入念にストレッチをし、アミノ酸サプリを補給する。休憩中に雨脚が弱まってきたので、ここから先はしばらく楽になるだろう。NAOさんによれば、「御前崎までは雨雲を気にしなくてもよさそう」とのことだった。

豊橋の市街地は、未だ路面電車が走っている。濡れた線路はスリップの原因となるので気を付けて走らなくてはならない。チームメンバーに注意を促す。キャノボのランドマークであるボウリング場「キャノンボウル」の前は特に何事も無く通過。

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潮見坂の手前で、ようやく元々の計画ルートに合流! 実に200㎞ぶりである。本来、この辺りは13時ごろに通過するはずだったのに、既に時刻は21時。スタート前は「時間が余ったらウナギも食べたい」などと言っていたが、この時間にやっているウナギ屋などは無かった。

ウェット路面の潮見坂を下り、浜名湖バイパスを走る。折からの雨で、路肩にはゴミが多い。道路は、水はけのために路肩に向かって若干斜度が付けられているので、水と共に流れてきたゴミが路肩に溜まることになる。これを踏まないように走らないとな……と思っていた所、「パンク!」の声。コトノハさんがパンクしたようだ。

修理タイム。貯金タイムは十分にあったので、そこまで焦りの色は無し。この先のルートを見ると、御前崎までの距離は約46㎞。2時間半を見ておけば着くだろう。

小雨の中を再スタート。しかし、10分もしないうちにまた、「パンク!」の声。

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今度は、はるさんがパンク。本日2回目。前回と違い、今度は前輪がパンクしていた。PanaracerのRaceDタイヤのビードが硬く、なかなか苦戦しつつのパンク修理。やはり、浜名湖バイパスの路肩には大量のパンク原因が潜んでいるようだ。「なるべく白線の内側を走るようにしよう」と、チーム内で確認。

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大柳交差点で浜名湖バイパスを離れ、国道150号方面へ。天竜川を渡り、御前崎方面へ向かう。

この辺りでは、コトノハさん&はるさんが前を引く。二人とも前半は基本的に後ろにいたため、体力が温存されているようだ。前半で前を引いていた私とNAOさんは、体力が尽き気味。付いていくのが辛い。

夜中に御前崎を走るのは初めての経験だった。本来は昼間に海沿いの気持ち良い風景を横目に走ることになるはずだったが、稼働中の御前崎灯台を見られたのは貴重な経験であった。完成から140年。以前はアセチレンランプだったが、現在はLED灯器を使っているらしい。その明るさは56万カンデラ。CATEYEのエコノムフォース換算で140個分の明るさということになる。……意外と暗い?

間もなく、御前崎の突端。ようやく、本来の計画上のPC1に辿りつく。

(つづく)
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Fleche2017 本編④名古屋~豊橋(198km)

144km地点の名古屋に到着。スタートから8時間、平均速度は18㎞/hまで回復していた。貯金は1時間超あったので、ここで大休憩を取ることに。

休憩場所として選んだのは、2014年と2015年のフレッシュで使った「ローソン 中川東中島店」。トイレが大きくて綺麗だったのが理由。相変わらず綺麗な店内とトイレであった。

ここで、ようやくAR日本橋の代表に連絡がつながる。ルート変更はOKとのこと。ここまで来て失格だったら目も当てられないので、ほっと胸を撫で下ろす。一応、迂回したことの証明として、このローソンを臨時PCとし、レシートを持っておくことになった。

さて、四日市の市街地から名古屋までの約2時間は降雨量0mm。時には晴れ間も見えた。このままの天気が続いてくれれば……と思ったが、雨雲レーダーアプリを見て絶望する。特大の雨雲が迫ってきていた。


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数分待てば過ぎ去るレベルのものではなく、名古屋から豊橋間をすっぽり覆うような雲が帯状に100㎞程度伸びている。これはどうやら名古屋市を出るあたりから降られそうだ。しかも、厄介なことに、これから突っ込もうとしている場所に緑の領域がある。今使っている雨雲レーダーアプリでは、降水量が少ない方から順に、「水→青→緑→黄→赤」と変化する。緑は降水量が20mm以上。本格的な大降りと言って良いだろう。

ただ、今現在は降っていないので、降り始めるまでは雨具なしで走ることにした。やはり雨具は暑いのだ。

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いつものキャノンボールのように、伝馬町~松田橋の抜け道を使い、自転車通行禁止の陸橋を回避。ここから南へ向かう。しばらくは難しい迂回は無いので、先頭をNAOさんに譲る。一番の大荷物(伊勢海老)を背負っていながら、NAOさんが前を引いている時間が一番長い。

名古屋市を出て、大府市に入ったあたりでポツリと雨が降ってきた。あっという間に本降りとなる。歩道にあがり、全員で雨具をフル装着。気温が20度を超えているので、やはり暑い。

走りなれた東海道。しかし、本格的な雨の中を走るのは初めてだ。路肩はそれなりにあるとは言え、交通量が多く、しかも轍に水が溜まっていて走りづらい。気温は高くとも、走行風による気化熱で体温は徐々に奪われる。それに加えて、雨の日は注意すべき対象が増えるので、地味に体力と精神力を使う。走行距離は200㎞にも満たないのに、400㎞ブルべの後半のような疲れ方だ。

この区間は、はるさんの後ろで走っていた。本格的に一緒に走るのは、今回が初めて。恐らく日本で最も高身長なランドヌールであるため、後ろに入ると物凄く楽である。加えて、ペダリングが上手いのか地面から跳ねる水しぶきも少ない。雨天ライドで後ろを走りやすいと言うのは素晴らしい。

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安城、岡崎を豪雨の中で越え、豊川へ。時刻は20時近いにもかかわらず、何故か発砲音が空に響く。田舎の畑では、鳥を農作物に近づけないために発砲音を鳴らす装置が置いてあることがあるが、割と都会のこの場所で何故……?


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一瞬、空が明るくなる。見上げると、花火が上がっていた。4月のこの時期、しかも雨が降っている中での花火。不思議な光景だった。調べてみると、豊川市の「風まつり」というイベントだったらしい。

 豊川市 風まつり
 http://www.toyokawa-map.net/festival/kaze.php
 
ただの花火大会ではなく、神事の一つとしての花火。「荒れた天候に強い」神様を祭っているようで、これしきの雨では止めることはないということのようだった。

(つづく)
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Fleche2017 本編③鳥羽~名古屋(144km)

フェリーターミナルのロビーから出て、自転車まで戻る。外は既に雨が降り出しているため、雨具を纏う。

そんな中、リーダーのNAOさんが何かを手に持っていることに気づいた。土産売り場で何かを買ってきたらしい。


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  「伊勢海老せんべい。これを東京まで運ぶよ!」
  
他のチームメンバーは皆「やれやれ」という空気にもかかわらず、NAOさんは明るい。リーダーにして、チームのムードメーカー。30cmはあろうかと言う伊勢海老型のパッケージをサドルバッグに括り付け、フェリーターミナルを後にした。

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フレッシュのルールの中には、こんな一文がある。

 「同じルートを通ってはいけない」
 
出来うる限り一直線ルートを取ることが望ましいフレッシュならではのルールである。厄介なのは、鳥羽フェリーターミナルが袋小路のような場所にある点。北へ向かう主要道は、国道42号線しかないが、この道は伊勢から走ってきた道。既に通った区間を回避しつつ、北へ向かわなければならない。

どう見ても生活道路である裏道を繋ぎ、既に通った道を通り過ぎたところで国道42号線に復帰。「伊勢1000」に出場経験のあるコトノハさん以外は土地勘がまるで無かったが、「大きい道を行けばなんとかなるだろう」という事で、深く考えず先に進む。

二見浦駅のあたりまでは海沿いを走ることになるが、霧が凄い。一瞬、霧が晴れたように見えたが、この様子であれば欠航もやむなしと言った所だろう。内陸に入ってからは国道23号線に接続。バイパス的な道で、交通量は多いが路肩も広く走りやすい。雨も小康状態となり、借金タイム(※)を順調に返済していく。

※借金
ブルベでは、休憩を含めた平均速度が15km/hで制限時間が設定されている。
例えば、90㎞地点でのボーダーラインのタイムが6時間ということ。
90㎞地点までで7時間かかっていた場合、「借金1時間」となる。



四日市市に入ったところで、一旦休憩。雨具を着て走るのも暑くなってきたので脱ごうとしたが……雨雲レーダーを見ると、背後に大きな雨雲が迫っている。四日市を抜けるまでは雨に降られそうだ。休憩が終わると、予報通りに雨が降ってきた。脱ぎ掛けた雨具を再度纏って出発。

四日市の中心部で、国道1号線に合流。ここからは勝手知ったるキャノボルート。しばらくは私が先頭固定でルート案内をする。

四日市~桑名の区間は、路肩が狭く交通量が多い。時間も昼時なので、ロードサイドの店に入る車が多く神経を使う。そして、一番厄介なのが、木曽三川を渡る橋。車道は路肩があまり広くなく、歩道はスピードを落とさせるための段差が設けられている。しかも、記憶では、その段差部分は金属だったはず。雨は上がっているとはいえ、濡れた金属板の上は走りたくない。

西から木曽三川を越える場合、まずは伊勢大橋を渡る。この伊勢大橋、段差部分のみが金属だと記憶していたが、歩道全体が金属であった。これは雨の日にはちょっと通るのは難しい。車道を行くことにした。次の尾張大橋も、歩道自体はアスファルトだが、やはり金属板の段差がある。ここも車道で。

まもなく、名古屋。このまま天気が持ってくれると良いのだが……。

(つづく)
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Fleche2017 本編②鳥羽フェリーターミナル

欠航が決定された、伊勢湾フェリーの9:20便。次の便は1時間10分後の10:30である。


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ここで、アイウェアを回収して戻ってきたはるさんを加えて、臨時チーム会議を開く。せっかくの空き時間を無駄にしたくないので、名物の伊勢うどんを食べながら。

ここまで来た以上、フェリーには乗りたい。1時間10分のロスは痛いが、うちのチームの走力(たぶん、全員24時間あれば500km走れる)があれば、なんとか巻き返すことは可能のはず。

結論は、「次の便までは待つ。それも欠航ならば陸路で迂回する。」ということになった。

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うどんを食べながら、窓の外の様子を眺める。霧は濃く、湾の入口すら見えない。店の方によれば、「ここ最近で最悪の霧」とのこと。風がほとんど吹いていないので、霧が散ってくれないらしい。

もしもの際に備えて、迂回ルートを検討しておくこととなった。通行止めの際の詳細な決まりがわからないので、AR日本橋の代表・坂東さんの番号に電話してみるも、残念ながら不在。確か、代表自身もフレッシュを走っているはず。なかなか繋がらないのは仕方ない。




迂回ルートは、基本的には元の申請ルートをなぞることが望ましいはず。私達のチームは、フェリーで伊勢湾を渡った後、御前崎を通るルートを申請していた。陸路で迂回した場合、まずは名古屋まで行き、東海道で潮見坂へ。ここで元のルートに合流することが出来るはず。ただ、そこまでの迂回距離は200km。かつて、フレッシュにおいてここまで長距離の迂回をしたチームは居ないだろう。

窓の外の様子を見ていると、少しずつ霧が晴れてきた。先程までは見えなかった湾の入口が、うっすらと見える。風が出てきたようだ。

  「これは行けるかもね!」
  「行けるといいですね~」

  
と話しながら、次の便に関する放送を待つ。

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そして、10:20。放送が流れた。

 「お客様にご連絡致します。
  本日、10:30の便は……
  濃霧のため、欠航致します。

  

一報を聞くや否や一斉に立ち上がり、自転車へと向かうチームメンバー。

海路は閉ざされた。ここからは陸路。1時間半の借金を背負い、いざ北へ。


(つづく)
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Fleche2017 本編①伊勢~鳥羽(15km)

スタート当日。雲は重く、今にも雨が降り出しそうだ。全員、最初から雨装備をフルで固めての出陣となった。


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4/8 8:00。伊勢神宮・内宮前にある「サークルK 伊勢内宮前店」でレシートを貰い、スタート。

間もなく雨が降り出す。前日から降ったりやんだりの天気で、既に路面はウェット。ウェット路面の場合、気をつけることが増えるのが厄介である。金属製のグレーチングや白線は滑りやすくなるし、路肩に異物が集まり、パンクしやすくもなる。

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フレッシュ特有の問題が、前走者の跳ね上げる泥水である。

フレッシュは「チームブルベ」であるので、一緒に走らなければならない。となると、先頭の走者以外は前走者のタイヤが跳ね上げた、泥を含む水しぶきを浴び続けることになる。

サイクルキャップを被っていれば、斜め上から降ってくる雨はツバの部分が防いでくれるが、タイヤが跳ね上げた水しぶきは下から来る。すぐにアイウェアが汚れてしまうのだ。それに、顔に水しぶきが掛かり続けるのは気持ちのよいものではないし、ストレスフルである。

こうした事態を防ぐため、うちのチームでは全員がフルフェンダーを装着。以前のフレッシュで泥除けの必要性を痛感した私からお願いして、事前に用意していただいた。その甲斐はあって、後ろについても飛んでくる水しぶきは少ない。この天気で泥除けを付けてきたのは大正解であった。

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さて、ここから目指すのは15km先の、鳥羽フェリーターミナル。愛知県の渥美半島とを結ぶ伊勢湾フェリーの港だ。フェリーの出港時間は9:20。20分前までに乗船手続きを終えなければならないので、1時間でフェリーターミナルに到着している必要がある。

伊勢市から鳥羽市の間には小さな峠があり、少々のヒルクライムとなる。ウェット路面のダウンヒルを終え、先頭でしばらく走っていると、後続のコトノハさん&はるさんが大きく離れている。どうやら、はるさんがパンクしたようだ。前日の作戦会議で「まさかフェリーに乗るまでにパンクしないよね?」と言っていたことが現実になってしまった。

この時点で8:45。残り1kmほどでフェリーターミナルとは言え、そこまで余裕は無い。しかし、そこは流石の早さでパンク修理を終えて復帰。8:55にはフェリーターミナルに到着することが出来た。

自転車を壁に立てかけて、向かうはチケット売り場。そこで、はるさんが「あっ!」と声を上げる。

 「やばい、アイウェアをパンク現場に忘れてきた……」
 「チケットは買っておくから、取りに行ってきて!」

 
そそくさとアイウェアを取りに戻るはるさんを見送る。では、その間にチケットを買おうと受付に向かった所……

 「大変申し訳無いのですが……
  本日濃霧で出港が見合わせになるかもしれません。
  9:10に最終決定を放送します。」

  
受付のスタッフの方の衝撃の一言に、言葉を失うチームメンバー。

そして、9:10。ターミナルに放送が流れる。

 「お客様にご連絡致します。
  本日、9:20の便は……
  濃霧のため、欠航致します。


スタートからまだ1時間。早速、DNF(リタイヤ)の危機が訪れた。


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どうなる、2017年のフレッシュ。

(つづく)
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プロフィール

ばる

Author:ばる
群馬産のキャノンボーラー。
普段はラーメンかカレーを食べに行くグルメライドばっかりやってます。

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【長距離自転車TT記録】
大阪→東京:23時間02分
東京→大阪:23時間18分
東京⇔大阪:67時間38分
青森→東京:36時間05分

カテゴリ
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2005年に書かれた東京~大阪の自転車向けルートガイド。情報は古くなっているものの、今でも十分使えます。


拙著の「東京→大阪キャノンボール」レポート掲載。タイムテーブルや、戦略等を詳しく書いています。


シクロツーリストの田村編集長による長距離走行ガイド本。時短法やキャノンボール挑戦時のエピソードが掲載されています。

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